職場の人間関係や仕事が合わないなど、うつ病を発症して休職した時に考えるのはお金の事。お金の心配や不安は必ずといっていいほど、考えてしまいますよね。ここではそんなうつ病とお金についてお話させていただきます。
傷病手当金
うつ病になる原因、うつ病を発症した年齢など個々で異なるかと思いますが、うつ病を発症し休職をしている方は傷病手当金を受け取ることができる可能性が高いです。
傷病手当金とは病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。この傷病手当金は審査制となっており、受給の資格も誰でも受け取れるわけではありません。
例えば国民健康保険に加入している自営業者、専業主婦、学生は受給資格はありせん。ただ学生さんでもアルバイトをされている場合は支給される可能性はあります。ただし社会保険に加入しているばど一定の条件が必要です。
詳しいことについては下記ページをご参照下さいませ。
鬱病の休職の給付金である傷病手当金をもらう方法!
自立支援医療制度
うつ病になると心療内科や精神科に通って抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入剤を処方されて、ある程度の期間、服薬を継続するかと思います。企業の健康組合の健康保険でも、自営業者の方の国民健康保険でも加入をしていれば、3割負担で済みますよね。
しかしこの自立支援医療制度の認定を受けると医療費が1割負担で済むようになります。また重度かつ継続するようなうつ病の場合は、月額の医療費の上限額が認定されて、認定金額以上の医療費を負担しなくて済むようになります。
詳しいことについては下記ページをご参照下さいませ。
自立支援医療制度(うつ病の医療費が1割負担と安くなる!)
生活保護制度
生活保護は資産や能力等、全てを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。(支給される保護費は、地域や世帯の状況によって異なります。)
生活保護は、基本的に個人ではなく世帯で申請します。生活に困っている世帯が全員で協力し、あらゆる努力をしても最低限度の生活を営むことができない場合に、はじめて保護が行われます。
生活保護の種類
- 生活扶助
飲食費や衣類、光熱水費など、日常生活に必要な費用が支給されます。
- 教育扶助
義務教育を受ける為に必要な経費が支給されます。具体的には、学用品費、教科書、学校給食費、校外活動に参加するための費用など。
- 住宅扶助
家賃や転居が必要になった場合の敷金、家屋の修繕費用など、住宅の為の費用が支給されます。
- 医療扶助
病気や怪我で治療が必要な場合に、生活保護の指定医療機関に委託して行われ、病院の診察代や薬代などの費用が医療機関に直接支払われます。柔道整復、あんま・マッサージ、はり・きゅうなどの施術も受けることができますが自治体によって対応等が変わるかもしれません。
- 介護扶助
介護保険法で規定されている要介護状態にある人や要支援状態にある人で、介護サービスが必要な場合に、生活保護の指定介護機関に委託して行われます。
- 出産扶助
出産の為に必要な費用で、分娩の介助や分娩後の処置などの助産、分娩に必要な衛生材料費などが支給されます。
- 生業扶助
仕事に就くために必要な技能を身につけるための費用、高等学校に就学する場合の授業料や教科書などの購入費用、仕事に就くために必要な洋服類などの購入費用が支給されます。
- 葬祭扶助
お葬式のための費用が支給されます。
生活保護で支給される金額は?
生活保護の認定が下りると、果たしてどれくらいの金額が支給されるか?例を挙げます。
- ≪北九州市の標準モデル世帯の生活扶助基準額(2017年度)≫
・標準3人世帯(33歳、29歳、4歳):142,030円
・高齢者単身世帯(68歳):76,370円
・高齢者夫婦世帯(68歳、65歳):114,090円
- ≪遠野市(岩手県)の標準モデル世帯の生活扶助基準額(2016年度)≫
・標準3人世帯(30歳、29歳、4歳):135,178円
・高齢者単身世帯(65歳):67,310円
・母子世帯(25歳、4歳、2歳):163,087円
生活保護の手続きの流れなど詳細
生活保護を受給されるまでの手続きの流れ、生活保護を受けるための要件及び生活保護の内容、相談・申請窓口、相談・申請に必要な書類、生活保護制度に関するQ&Aなど詳しい内容については下記の厚生労働省のホームページをご参照下さい。
生活保護制度(厚生労働省)
まずは今をしっかり生きる
うつ病になると自分の性格について、あれこれ考え込んでしまったり、お金のこと、家族の事、仕事の事、子育てなど考え出したらキリがありません。先々の事よりも大切なこと…。それは何かというと「今」です。
「毎日は今日と明日の繰り返し」という言葉をどこかで見ましたが、正にうつ病になるなんて昔に予想していたことではないし、本当に先々の心配をすることってマイナスにしか働かないなって思います。
今のこの時間は人生の中の貴重なご自分が変わる時かもしれません。重要な軌道修正を図る時期かもしれません。まずはゆっくり休養をして、お金の事などを考えを異なる有益な考えに振り替えて、貴重な人生の時間を無駄使いしないようになさって下さいね。
皆様の一日でも早いご回復を心より願っております!