どんな仕事をするのがバレエダンサー?
主にクラシックバレエの踊り手で、踊ることによって振付家の意図に沿った表現をし、振付家の作りたい作品の世界を作り上げます。バレエダンサーと総称されることもあり、女性はバレリーナ、男性はバレリーノとも言われます。そして主役がプリンシパル、ソロ担当がソリスト、大勢の踊りを担当するコールドなど役割が分かれています。日本バレエ協会には全国で約3,000人の正会員が所属しています。
大学や学歴は?
プロのバレリーナとして活躍する為に必ずしもが学歴は必要ありませんが、大学に通学をしながらバレリーナとして努力をしている方もいらっしゃいます。またバレリーナを学べる大学、学部ですが音楽大学のバレエコースです。
同コースでどういった事を学べるかと言いますと舞踊史、西洋文化史、コンテンポラリーダンス、ソルフェージュ、音楽理論、日本舞踊など。この中には必修科目、選択科目があります。ちなみに洗足学園音楽大学では実践を通じて専門を磨くという観点から年間200回を超える演奏会を行っていたり、提携バレエ団の中から、どのバレエ団のクラスを受けるか、学生が選べる点がカリキュラムの特徴で、こういう風に学校によって特色があります。
東京バレエ学校
バレエを専門に学ぶ為の学校はいくつかありますがここでは有名な学校をご紹介させていただきます。
- 教育方針
・正しいバレエの基礎を身につける。
・心身を鍛え、美しい姿勢と体型をつくる。
・音楽性・芸術性を高め情操教育を育む。
・感受性や表現力を豊かにし、個性を伸ばす。
・エレガントな身のこなしを育む。
・あいさつの習慣や言葉遣いなど、コミュニケーション能力を育成する。
・協調性を培い、他人への思いやりの心を養う
- クラス(年齢に応じて様々なクラスが用意されています。)
Sクラス… プロを目指す方のための、少人数の選抜制クラス。年1回の募集オーディション制
養成コース… 小学5年生から高校3年生対象。年に2回の募集オーディション制
基礎コース… 3歳から高校3年生対象。基礎コースはオーディションがありません。随時ご入校いただけます。
大人のためのクラス… 大人になってからバレエを始めたいという方、小さい頃に習っていてレッスンを再開されたいという方のためにレベル別に様々なクラスを開講中。
バレエ研修所(新国立劇場)
バレエ研修所はプロの技術を磨くだけではなく様々な知識や教養にも注力したカリキュラムを組んでおり、発表会を開催したり舞台実習として新国立劇場バレエ団の公演に参加するなど実際の貴重な経験も積んでいます。修了生は新国立劇場バレエ団や他バレエ団で主役を務めるなど活躍の場を広げています。入所には選考試験があり、結果は下記となりました。
- 第13期研修生オーディション結果(平成28年)
女性応募者数:39名
男性応募者数:3名
1次審査通過者(女性):15名
1次審査通過者(男性):2名
2次審査通過者(女性):5名
2次審査通過者(男性):2名
3次審査通過者(女性):5名
3次審査通過者(男性):2名
橘バレエ学校
1950年設立で以下のクラスがあります。
- キッズ入門クラス… 3歳~6歳
- 児童入門クラス… 小学校低学年
- 予科… 4歳/5歳/6歳
- 児童科… 小学1年~6年
- ジュニア科… 中学生~高校生
- 高等科
- 大人の為にバレエクラス
松山バレエ学校
松山バレエ学校では0才から70代まで楽しく学べるクラス・教室を展開しています。
京都バレエ専門学校
京都バレエ専門学校は高等課程と専門課程があります。文部科学省認可のバレエ専門学校ですので高等課程を終えると高校卒業の資格、専門課程を終えると専門学校卒の専門士の称号を与えられます。高校卒業の資格を得られるので、それは大学入試資格を得られるということです。他に海外留学制度も設けてありますので、授業の一環として単位を取得でき、 パリダンスセンター他、提携校へ短期留学可能です。
専門士など学位のことがよく分からないという方は下記をご参照下さいませ。
専門学校卒って短大卒か高卒か?学位とは?
有名なバレリーナ
ここでは有名なバレエダンサー・バレリーナの経歴等をご紹介させていただきます。引用:Wiki
- 吉田都
9歳で石沢秀子にバレエを習い始め16歳で全国舞踊コンクール・ジュニア部門で第1位。18歳の時にローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップ賞を受賞し、英国ロイヤル・バレエ学校に入学。翌年サドラーズウェルズ・ロイヤル・バレエ団 (現バーミンガム・ロイヤル・バレエ団) に入団し、ピーター・ライト卿に認められ、23歳の時に最高位プリンシパルに昇格。
- 竹島由美子
13歳の時、アメリカのサンフランシスコバレエスクールへ留学。26歳の時にキエフ国際バレエコンクールで金賞受賞。30歳の時に同バレエ団のプリンシパルに昇格。
- 佐久間奈緒
5歳でバレエを習い始め、24歳の時にソリスト昇格。最高位プリンシパルに昇格。
- 加治屋百合子
8歳から習い始め、10歳で上海バレエ学校に留学。30歳の時にアメリカン・バレエ・シアターを退団し、ヒューストン・バレエにファーストソリストとして移籍。同年プリンシパルに昇格。
- 熊川哲也
10歳の時にバレエを習い始める。17歳の時にローザンヌ国際バレエコンクールに出場、日本人初の金賞を受賞。英国ロイヤル・バレエ団に東洋人として初めて入団、同年最年少でソリストに昇進。
プロのバレエダンサーになり方は?
プロのバレエダンサーとして活躍する為にはバレエ団、バレエカンパニーに入ることが必要で、なかなか入団する為には継続された必死の努力が必要です。そして晴れて入団ができると契約を結び、衣裳やトゥーシューズ、給料も支給されるようになります。その後は有名なバレリーナからも分かるようにプリンシパルに昇格後にフリーとなるダンサーもいます。
バレリーナとしてプロの道を歩む為には、まずは自分を高めてくれる良い講師に出会うこと、そしてバレエ団付属のバレエ学校に入学するのが近道です。付属のメリットは実戦的な事を学んだり、同じ目標を持っている方と刺激し合えたりもそうですが、バレエ団への入団試験を受けられる場合があるのでメリットは大きいと思います。
他の方法としては留学をしたりコンクールで受賞をすること。中でもスイスのローザンヌで行われる国際コンクールは広く知られており、このコンクールから羽ばたいていったプリマドンナは大勢います。
主な仕事内容
バレリーナは、振付家の要求するすべてをバレエを踊ることによって表現し、振付家の望む作品の世界観を作り上げていくことが仕事です。振付家の要求は時に非常に過酷なものとしてバレリーナにのしかかってきます。どうして過酷かと言うと、振付家は自分の作品に対しての高い理想と強い野心を持っているからです。
バレリーナは、そんな振付家の要求に答えられるように、バレエ学校を卒業してプロのバレエ団に入団した後も、日々基礎訓練を行い、そのテクニックとしなやかで美しい身体を維持することが重要です。また絵画を鑑賞したり、音楽を聴いたり、本をたくさん読んだりすることで、自分の感性やセンスを磨き、振付家の要求する内容を理解し表現できるよう努めていきます。
プロのバレリーナを目指すには少なくとも10歳までにバレエ教室に入らないと難しいと言われています。幼い頃から厳しいレッスンを繰り返し、基本姿勢を始めとして、良い高度なテクニックや表現力を習得していきます。こうした積み重ねで、人並み外れた精神力、集中力も身についていくのです。
バレエ団に入団したての頃は、まずコールド・バレエを踊ることになりますが、これには整然とした美しさが求められ、周囲の人との協調性が必要です。ソリストや主役級のバレリーナは、作品に対しての深い理解、テクニックの高さ、表現力と演技力が必要です。現在日本には、国立のバレエ団はありますが国立のバレエ学校はありません。
個人的なバレエ学校は多数ありますが、基準が決まってないので教育内容に統一性がないのが現状です。しっかりと先を見据えた上でバレエ学校、バレエ団の選択ができれば、将来的に活躍できる可能性が高まることでしょう。
平均給料やギャラ・年収は?
バレリーナの平均給料ですが、これは団体によって支給額は異なり、駆け出しの頃は非常に安いとお感じになるでしょう。また日本と海外との格差が大きいのも一つの原因です。女性ダンサーに比べて男性ダンサーの方が人数の絶対数が少ないので仕事を得られる機会が多いと一部で言われています。
またある有名な男性ダンサーが英国ロイヤルバレエのプリンシパルの年収は1,200万円程度。それに加えて外部バレエ団の出演料やDVD等の印税もあり数千万円、億超えの年収を得ている方も多いようです。そして日本国内の場合はチケットノルマがあることも珍しくありません。チケットノルマとは簡単に言うと公演のチケットを出演者で分担して手売りすることです。
詳細なチケットノルマについては下記をご参照下さいませ。
チケットノルマの売り方・さばき方≪舞台や劇団やライブ≫
これがあるのでプリンシパルダンサーであっても大きな収入につながらない場合があるようです。※団体によります。
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