難易度が高い会計系資格
公認会計士は会計に携わる資格の中でも最高峰の資格です。会計の専門家で、財務、経理、監査など専門知識を活かして多岐な分野での活躍が期待できます。財務諸表監査は公認会計士の独占業務で、公認会計士が監査を実施することで企業の信頼性が向上することからも高く評価されています。経営コンサルティングや企業会計といった広いフィールドを持ちながら、近年では海外で活躍する公認会計士も増えています。日本ではIFRS(国際財務報告基準)という会計処理のルールへ統合が進んでいるため、ますます公認会計士の活躍の場が増えています。
受験資格
誰でも受験が可能です
試験日
- 【短答式試験】12月上旬の日曜日 翌年5月下旬の日曜日
- 【論文式試験】8月下旬
受験料
試験地
- 北海道、宮城、東京、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡、熊本、沖縄
試験内容
【短答式試験(120分、40問以内)】
- ①財務会計論:簿記、財務諸表論、企業などの外部の利害関係者の経済的意思決定に役立つ情報を提供することを目的とする会計の理論
- ②管理会計論(60分、20間以内):原価計算、企業などの内部の経営者の意思決定および業績管理に役立つ情報を提供することを目的とする会計の理論
- ③監査論(60分、20間以内):金融商品取引法、会社法に基づく監査制度および監査諸基準その他の監査理論
- ④企業法(60分、20問以内):会社法、商法、金融商品取引法、監査を受けるべきこととされる組合その他の組織に関する法
【論文式試験】
短答式合格者と免除者のみ。①~④は必須、⑤~⑧から1科目から選択
- ①会計学(財務会計論、管理会計論)(300分、大問5問):短答式①②に同じ
- ②監査論(120分、大問2問):短答式③に同じ
- ③企業法(120分、大問2問):短答式④に同じ
- ④租税法(120分、大問2問):法人税法、所得税法、租税法総論、消費税法、相続税法その他の租税法各論
- ⑤経営学(120分、大問2問):経営管理および財務管理の基礎的理論
- ⑥経済学(120分、大問2問):ミクロ経済学およびマクロ経済学その他の経済理論
- ⑦民法(120分、大間2問):民法典第1~3編を主とし、第4・5編ならびに関連する特別法を含む
- ③統計学(120分、大間2問):記述統計および推測統計の理論並びに金融工学の基礎的理論
合格率・難易度
独学と勉強期間
合格率の低さが極めて高い、この公認会計士の資格。実際のところ独学でチャレンジする方はほとんどおらず学生の時から資格予備校に2〜4年通って合格するのが平均ようでい1発合格する人は皆無。ですから完全独学で…というのは、不可能に近いくらい難しいでしょう。
資格を取った後は?
医師や弁護士と並ぶ難関資格であることからも会計のプロフェッショナルとしての高い需要を持つ資格です。高度な知識が要求される資格で、医師は医療行為、弁護士は裁判行為とそれぞれが独占業務を持っているように公認会計士も監査業務を独占業務としています。公認会計士へニーズが高い職業としては、監査法人、税理士事務所、公認会計士事務所、コンサルティング会社などがあります。
独立開業を目標とする場合でも、監査法人で勤務をして経験を積んでからという場合が多いでしょう。監査を通して得た経験や知識は、独立開業だけでなくコンサルティング業務への就職も有利です。一般企業やベンチャー企業からのニーズも高く、経営の立案、助言、コスト削減などのコンサルティング業務、またはシステムコンサルティング、株式公開コンサルティングなどに携わることも多いです。経理や財務部門などに配属され、税務業務だけでなく直接企業の経営戦略に関わるなど活躍が期待できます。
また、公認会計士の特徴としてあげられるのは税理士となる資格を有することです。税理士会に登録することで税理士の独占業務である税務も行うことができます。税務業務は税務書類作成、申告の代理や税務相談などの業務です。公認会計士事務所として独立開業した場合、収益の確保のためには法人だけでなく個人の顧客を獲得することも必要です。そのため税理士の独占業務である税務業務が行えることはとても有利です。
平均年収は?
監査法人で働く公認会計士の年収は600万円~900万円が多く、1,500万円以上の年収である公認会計士は全体の約3%です。初任給は480万円、残業を合わせて600万円くらいです。大手監査法人の場合はさらに100万円ほどプラスした年収であることが多いです。一般企業で活躍する公認会計士の場合は、監査法人と同じくらいか若干低くなる傾向が多いです。独立開業している場合、1,000万円からさらに3,000万円という年収の場合もあるようです。
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