税理士の特長や将来性
世間からの認知度も高く、税務に関するコンサルタントとして独立開業にも一般企業に勤める際にも有利な資格です。納税者に代わって税務署に税務申告を行うこと、そして税金に関しての相談を受けることができるのは税理士だけです。企業にとっても需要が大きく、度重なる税制の改正によって複雑化される税務書類の作成や申告について税理士の存在は必要不可欠です。また、税理士は社会保険労務士業務の一部をなすことができ、行政書士登録を受ければ行政書士にもなれるといった特徴もあります。
受験資格
税理士の受験資格 |
①大学・短大(学部不問)を法律学or経済学関連の科目を1科目以上履修し卒業した者 |
②法律学または経済学に関する科目を含め62単位以上取得した大学3年次以上の学生 |
③司法試験の合格者 |
④日本商工会議所主催の簿記1級合格者or全国経理教育協会主催の簿記能力検定試験上級合格者(昭和58年度以降の合格者に限る) |
⑤一定の専修学校の専門課程を修了した者で、法律学または経済学を1科目以上履修した者 |
⑥法人または事業を行う個人の会計に関する事務に3年以上従事した者 |
⑦銀行、信託会社、保険会社などにおいて、資金の貸付け・運用に関する事務に3年以上従事した者 |
⑧税理士・弁護士・公認会計士などの業務の補助事務に3年以上従事した者 |
試験日
受験料
- 1科目:3500円
- 2科目:4500円
- 3科目:5500円
- 4科目:6500円
- 5科目:7500円
試験地
- 札幌・仙台・川越・宇都宮・東京・横浜・名古屋・金沢・大阪・広島・高松・大宰府・福岡・熊本・那覇
試験内容
■ ①~⑨の中から3科目を選択(※①と②のいずれかは必ず選択の必要有り)
■ ④と⑤、⑦と③、それぞれどちらか―方の科目しか選択できません。
※上記の会計学2科日、税法のうち3科目の計5科目に合格したとき税理士の資格が与えられるが、科目合格制になつているため、一度に5科目を受験する必要はなく、何年かけて受験してもよい。
資格取得に必要な年数や費用は?
年数や費用は一概に申し上げられませんが平均的に言えば試験合格まで2年から7年程度、必要な費用は50万円~100万円が一般的なようです。ただ資格取得後には幅広い職業を選択できることから将来性や価値ある資格と言えるでしょう。
合格率・難易度
- 簿記論18.8%、財務諸表論20.7%、所得税法12.3%、法人税法12.6%、相続税法12.8%、消費税法12.4%、酒税法12.4%、国税徴収法13.6%、住民税16.5%、事業税9.9%、固定資産税17.0%
※平成24年試験の数値
独学は難しい?
税理士の資格を独学で取得することは可能なのか?
合格者のほぼ全ては専門の学校に通い、ようやく合格を掴んでおり独学で取得された方はほぼ皆無です。またすでにファイナンシャルプランナーや簿記1級、2級の資格を有しているので独学でも合格するのでは?と思われる方もいるかもしれませんが税理士の資格試験は全く異なるものとお考えになられた方がいいでしょう。
また仕事をしながらという方の場合は特に一年に一科目ずつの一発合格もほぼ不可能と言われているくらいですから独学が無理とは申しませんが、やはり人生の時間は限られていますのでお金を出して専門的なところで学ぶことが結局は最短の道だと思います。
資格を取った後は?
一部の税業務については税理士の独占分野として扱われていることからも専門的知識が必要な資格です。税理士試験は全11科目のうち、5科目を選択する科目合格制なので科目ごとに資格としての価値があります。税務の知識については個人事業主から大手企業に至るまで必要です。
簿記論・財務諸表論に合格していれば特に会計関連の業界では有利です。例えば、税理士事務所、公認会計士事務所などでは資格を持っているのといないのでは待遇や採用率に差が出ます。
一般企業では経理や財務部門への就職は有利。銀行や証券会社、保険会社などの金融業界もしくは一般企業の財務部門で企業内税理士としても所属ができます。また、税務の専門知識を武器にすることで経営コンサルティング業などからも需要が高いです。
そして就職だけでなく5科目合格して税理士資格を取得したら独立・開業です。税理士資格取得者の多くが目標にしているのはやはり独立開業です。これまでの税理士の開業に対するイメージは個人事務所開設でしたが、近年では税理士法人設立といった組織で活躍する税理士も増えています。
独立開業するなら社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー、不動産鑑定士の資格を合わせて持つことでなどの資格を合わせて持つことで業務上有利になります。また、近年では日本企業が海外に進出または国内の外資企業へ参入するといったビジネススタイルの国際化が進んでいます。国際税務の多様化・複雑化によって専門的知識だけでなく語学力が必要になってきました。英語関連の資格なども取得するとさらに広い分野で活躍ができます。
平均年収は?
一般企業に勤めたときの平均初任給は25万円~30万円位です。年収は企業の種類や規模によって異なりますが、従業員100人以内の中小企業であれば年収600万円、1000万人以内の大企業であれば900万円という場合も。
税理士として独立開業することで年収1,000万円以上というケースもありますが、営業力も必要ですし企業などからの顧問料の設定が大きく関係します。税理士として独立開業した場合の平均年収はおよそ500万円から600万円です。
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