まだうつ病になって辛い初期段階の時は、本当に苦しくて、とても食べ物を摂れる状態ではないという方もいらっしゃると思います。私自身も最初の頃は、とても食事が喉を通る状態ではなく、しっかり栄養分を体に摂り入れていないから、気力も湧かず、意識はフラフラでした。
治療の基本は食事から
うつ病を治すにあたって、当然お薬が重要になってくるわけですが、それと同じくらい大切なのが、やはり食事ですね。ただどうしても食べる気が起こらないという場合は無理に食べない方がいいでしょう。
逆に吐き気や嘔吐を誘発してもいけませんから。ただしっかり栄養分を摂るに越したことはありません。
食べるのも治療の一つですから。
食事が食べれなくても抗うつ薬等は飲んでください
抗不安薬や抗うつ薬を処方されると毎食後に飲んでくださいなどと言われますが、そもそも食べることができない状態の時はどうすればいいのでしょうか?
こういう場合は飲料でも構いませんので何かしら体に摂り入れるのが良いと思います。牛乳であったり豆乳、ヨーグルトなど。
私は食べることができない時は豆乳を飲んだり、下記のウィダーinゼリーを飲んでいました。これはゼリーのような感じで必要な栄養素が含まれている優れものです。
なぜ多少無理をしても、何かを摂り入れる方が良いかというと、お薬は最初の頃は処方された通りに飲むからこそ、きちんと効果が発揮されてきます。
ですから、お薬が毎食後に服用してくださいとの指示があったなら、きちんと一日三回お薬を飲むために、何でも良いので体に食物を摂り入れてください。
どんな栄養分を摂取すべき?
では、次にうつ病を改善していくにあたってどのような栄養分を摂取していけば良いのでしょうか?
まずうつ病を引き起こす原因の一つにセロトニンという物質の不足が挙げられます。このセロトニンを生み出すためにはトリプトファンという物質がカギを握っているわけですが、このトリプトファンを生み出してくれる食物を積極的に摂取するよう心掛けてください。
具体的にはトリプトファンが多く含まれている食べ物としては以下です。
- 肉類(牛肉が最も多い)
- かつお・いわし
- 穀類(パスタ・そば)
- 乳製品(チーズ)
- 大豆食品
上記で挙げてないもの、例えば米(精白米)、食パン、牛乳やヨーグルトにもトリプトファンは含まれています、ただ含有量があまり多くないというだけです。
基本的に一日に必要なトリプトファンの摂取量は3食食べていれば十分摂取できていると言われていますが、偏食傾向にある方は十分摂取できてない可能性もありますのでバランスを考えた食事を心掛けてください。
たんぱく質
トリプトファンの摂取がセロトニン生成には大切であると述べましたが、やはり健康な体を維持する上で大切なのがタンパク質、脂質、炭水化物のバランスです。
パンや麺類は炭水化物として即時のエネルギーとなりますが、やはり糖質ですし、タンパク質はしっかり摂取しておきたいところです。
栄養過多と栄養不足
うつ病だからといって、これを食べれば信じられないくらいに劇的に改善するといった食べ物はありませんが、うつ状態の時は、ほとんど寝ているだけ、外出をせずに引きこもり状態というケースがほとんどだと思います。
ですから栄養不足に陥ることも避けたいところですが、栄養過多も気をつけたいところです。必要な摂取カロリーというのは年齢や体格によって異なりますが、暇だから、お口が寂しいからお菓子やインスタントラーメンなどを食べていると、どんどん満腹感を感じなくなり、過食から肥満になり、肥満が様々な他の病気を引き起こす場合もあります。
いくらうつ病が治っても、他の病気になっては本末転倒ですからね。
たださえ、抗うつ薬は肥満になりやすいと言われているので、本当に気を付けた方がいいです。まぁ、うつ病になってなかなか夜も寝付けないので睡眠欲も満たされない、性欲も湧かないとなったら、唯一、欲を満たしてくれるのが食欲となれば、たまにご自分を満たしてあげるのも良いかもしれませんが、そのツケは後から回ってきます。
実際、私がそうでしたから(笑)
皆様の一日でも早いご回復を願っております!