
私は約25年に渡って喫煙をしてきたヘビースモーカーで多い時は一日40本タバコを吸っていましたが、今は完全に禁煙に成功し逆にタバコの煙が受け付けないくらいになっています。ここでは私が禁煙に成功できた具体的な方法をお話しさせていただきます。
※少し長い記事になりますが、最後まできちんと読んでいただければご自身のタバコに支配された洗脳や固定観念に効果的な異なるアプローチができるかと思います。
タバコが止められない理由
タバコを止めようとトライしてけれど、結局タバコを止めれないままズルズルと何年も経過…という体験をされている方もいらっしゃかと思いますが、そもそもタバコを止めることができない理由はタバコに含まれるニコチンの影響で体内のニコチンが切れると、ニコチンを欲してしまい、結果タバコを吸い続けてしまうという習慣が形成されてしまっています。
習慣を変える
まず、禁煙を成功させるにあたり、ニコチン依存によってタバコを止められないわけですが、これはあくまで後天的に形成された一つの習慣であることを理解されることです。絶対的にニコチンがなくては生きていないなら、世の中全ての方が喫煙者になっていなければいけないわけですし、ご自身も生まれた瞬間から喫煙をしていたわけではないのですから、この習慣を変えてあげれば良いのです。
思い込みからの解放
ここから少し具体的にお話しさせていただきますが、習慣といっても様々なアプローチがあり行動、思考の二つがあり、行動といってもどういう時にどういう行動をするか細分化していくと無数に存在します。また思考も同じです。
行動、思考のどちらにせよ、タバコを吸うという後天的な習慣が作られているだけなので、まず第一に大切な事はご自身で禁煙は継続した同一の行動習慣、思考習慣によって変えられるものであるということを信じることです。
私の中で信じるって極めて重要なことだと思っています。なぜかって人は信じるから目的に向けて継続した行動ができるからです。信じると言っても一点の曇りのない完全なる確信ということではなく、禁煙はハードルが高い、難解な事という意識を持っているから信じる事ができないだけであり、信じてないから最初からどうせ無理かなという気持ちに支配されてしまうのです。これももしかするとニコチン依存によって形成された一つの思考パターンかもしれません。
つまり脳はニコチン依存になっており、脳は自分にとって都合の良い情報を集めたり、都合の良い解釈をする事があるので、その依存から抜け出したくないという脳の影響が禁煙を止めさせない解釈にさせているのかもしれません。
その思い込みを見破ることです。
また人は難解であると思えば思うほど何が起きるかというと努力をする気になれない、すぐに諦めてしまうのです。例えば年齢を重ねれば重ねるほど新しい事にチャレンジするのが億劫になります。難解であるものほどチャレンジしようと思いません。チャレンジするどころか無理に決まってるとすぐに決めつけてしまいます。
ですから様々な禁煙にチャレンジしてきたけれどもタバコを止めることができなかったからといって禁煙は非常に難しいものという固定観念を一切捨てて下さい。
私自身もチャンピックスやニコチンガム、電子タバコなど様々な禁煙にチャレンジしましたが、見事に失敗の連続で喫煙を続けていたので決して意思が強いわけでも何でもありませんので。
非喫煙者になる為の思考
- ①禁煙は難しいものではなく成功できると信じる事
- ②禁煙をしなければいけない状況作り
- ③禁煙によって失われるもの
- ④禁煙によって得られるもの
禁煙に失敗しない為には上記の四つの工夫が大切です。①は先ほど申し上げましたので、次は②禁煙をしなければいけない状況作りです。
なぜ禁煙ができないかというと困っていないからですよね。肺ガンや肺気腫になって健康を損ねていないから、あるいは金銭的にタバコを購入しても困らないからです。例えば肺がんになって入院することになれば吸いたくても吸えません。ですからなかなかタバコを止めることができないのだと思います。
②は禁煙をしなければいけない何らかの状況を作ること、それは環境もそうですし、思考においても”しなければならない環境”を強制的に作ることです。筋トレをされる方はお感じになっておられるかもしれませんが筋トレというのは、自分で自分の限界に挑戦するものです。ダンベルやバーベルを上げ下げして段々苦しさが増してくるのですが、もう本当にこれ以上上げれない、本当の本当に限界だというところからの一回、二回の上げ下げが筋肉を大きくする為に極めて重要な部分なわけですが、これが意外に難しいわけです。
限界からの一回、二回が難しいから、人によっては自分自身で筋トレをするのではなく、トレーニングジムに通って、その一回、二回を補助してくれるトレーナーの力を借りるのです。つまり何が言いたいかというと人それぞれ環境があるかと思いますが人の力を借りて”しなければならない環境”を作るのも有効な方法です。
タバコを吸ったら罰金とか、タバコを買えないようにするとか、奥様、旦那様、我が子などご家族や会社の同僚、上司、ご友人…。何らかの状況を来るのも有効であり、こういった角度から禁煙を試みるというまた違った思考です。
③禁煙によって失われるもの
次に③禁煙によって失われるものですが、タバコを吸い続けることによって失われるものを列記してみるのも有効です。ただしここで重要なのはどういう情報を取り入れるかなのです。
平成12年の国立がんセンターの発表によると、肺がんで死ぬ確率は、タバコを吸わない人が0.3%(300人に1人)であるのに対し、20才から毎日20本吸い続けた人は16%(6人に1人)、20才から毎日40本吸い続けた人は28%(3.5人に1人)というデータが公表されておりますが、このデータを見ただけでタバコをやめられるかと言うと止められませんよね。
タバコは体に害がある事は何となく感じられても、この情報だけでタバコを止められるわけではありません。つまり肺がんで死ぬ確率では心に脳に響いていかない情報ということになります。
ではどういう情報なら脳に響かせることができるのか?これこそがポイントです。
脳に響かせることができる情報を一例を挙げます。
- 真っ黒になった肺の画像を毎日見続ける
- 末期の肺がん患者の苦しみを映像で見る
- 肺がん患者の苦しい症状を活字で知る
- 肺がん患者に実際に会いに行く
- 肺ガンになって入院し症状の苦しさだけでなく生活の不自由さを知る
- 独り身で親も他界、一人さびしくガン患者として症状以外に孤独の苦しみを味わう映像
- 肺がんで入院し、膨大な入院費用の請求額を知る
- 肺がんで苦しんでらっしゃる方の日記を見る
人それぞれ置かれている環境も違うので、どれが響くかどれも響かないか分かりませんが、言葉、活字では脳に響かないなら画像や映像を取り入れる、それでも響かないから実際にそういう苦しんでらっしゃる方と会うというように失われるものってどんなものがあるかどれほど苦しいかを脳にインプットさせることが重要です。
脳にはニコチンが必要なのではありません。ニコチン依存によって脳がニコチンは必須だと思い込まされているだけです。例えばお酒が美味しいか?お酒自体は美味しいわけでも不味いわけでもありません。美味しいか美味しくないかは人それぞれで、個々に遺伝子や体質、味覚が違うのでAさんは美味しい、Bさんは美味しくないと感じているだけ。つまりタバコも同じです。タバコ自体が美味しいわけでもなければ不味いわけでもなく吸った方がどう感じるかだけのお話です。
なぜこのようなお話しをしたかというと、ただ感じているだけなので、その美味しいと感じる以上の何らかの脳や心に響く情報を与えてやれば脳は違う解釈を始めるということです。

上記画像はパクチーです。パクチーは女性を中心に美容にも良いということで食べられる方がいらっしゃいますが、パクチーは好き嫌いがハッキリしている食べ物です。理由は本当にすごい匂いがするからです。私はこの匂いでもうパクチー無理と思ってしまいますが、これと同じでパクチー自体が美味しいとか良い香りというわけではなく、その人がどう感じるかによって良いか悪いかが決まるわけですから、とにかく脳に響きそうな情報を継続して与え続けることです。
この与え続けるということも重要です。
禁煙が成功するとは脳がどうなる必要があるかと言うと
- ①タバコは美味しくない
- ②タバコはデメリットが多い
- ③タバコは健康を害する
- ④タバコを吸う人は嫌われる
- ⑤タバコはお金がかかる
- ⑥タバコは部屋や洋服が臭くなる
上記はあくまで一例ですが、タバコに対してのネガティブな情報を脳に定着しなければいけないわけです。タバコはストレス解消になる、タバコはリラックスできる、タバコは美味しいというプラスの効果を与えてしまっているのがニコチン依存なので、その逆を実行すればいいわけです。
ここで注意したいのは一回、二回のネガティブ情報を与えたくらいで変わりません。
仮にテレビで肺がんで苦しんでらっしゃる方の映像を見たら、その時はタバコを止めようと思えるかもしれません。人によってその映像があまりにも辛く、インパクトが強いので止められるかもしれませんが、やはり一日経つと忘れたりすることも多々あります。
ですから脳に響く新鮮な情報を一定期間与え続けることでしょう。ニコチン依存と言ってもいくつかのレベルがあるかと思います。比較的軽めの依存、深刻な依存。深刻な依存であればあるほどこういう情報の取り入れには工夫をしなければならないでしょう。
脳に何を思い込ませているがその人である
脳にネガティブ情報を与える為には怖い情報、インパクトのある情報が効果があります。
例えば交通事故って怖く、自動車って怖い乗り物ですよね。でも自動車って怖い乗り物で運転には注意が必要…。それを言葉で伝えられてもインパクトは弱い。実際に人を轢いた映像、骨折したり、血まみれになった映像を見れば、それだけその怖さが脳にインプットされるということです。なので感情を喚起させられる情報が効果的、それは映像だけでなく活字でも問題ありません。どちらが効果的かは人それぞれです。
④禁煙によって得られるもの
④禁煙によって得られるものは先ほどの③禁煙によって失われるものの逆ですよね。禁煙が成功することで得られるものを挙げていくわけです。
人は合理的に考えられるから他の動物に比べて高等な活動ができるわけで、タバコを吸う事よりも吸わないことの方が多大なメリットがあると思い込ませることでタバコから卒業するのも有効です。例えば世界一美味しいタバコがあって、今までにない最高の味を味わうことができると言われれば吸いたくなるかもしれませんが、そのタバコ1本が100万円と言われれば吸わないはずです。またそのタバコは最高の最上級の味と言われても、その一本を吸ったら100%肺ガンになると言われたら、誰も吸わないでしょう。
更に言うとタバコを吸い続けるのは、そこに絶対がないからです。
タバコを吸っても肺ガンにならない方もいれば、タバコを吸っていないのに肺がんになってしまう方もいる。つまり絶対ではないので吸い続けてしまう部分もあるかと思います。
このように合理性が人間の脳には備わっているので、禁煙を成功させることで得られる情報を脳にインプットしましょう。タバコを止めれば健康になれる!これで響く方は少ないと思いますが、これがダメなら金銭的な面であったり、恋愛面、生活面など必ず響く情報はあると思いますので無理矢理でもお探し下さい。
継続した行動が成果を生む
禁煙を成功させる為には必死の努力が必要です。そう言われれば禁煙って難しいとお感じになるかもしれません。努力という言葉に拒否反応を示す方、そうでない方様々です。努力という言葉一つとって見てもご自分に最適な言葉かどうかは変わります。人の力を借りることが必要だということでしたら禁煙外来に行くのも一つの手だと思います。
最後になりますが、ニコチン依存は脳にニコチンが欲しいと思い込ませているだけです。それは長い喫煙習慣によってそう思い込まされたのであり、あなたは被害者です。ニコチンは敵であることを知り、私はタバコを吸いながら、ニコチンは不味い、いつか必ずタバコをやめる、やめられると念仏のように唱えていました。期間は個々に異なるかと思いますが自己暗示のような感じで脳にタバコをやめさせる情報を様々な角度から与えてきました。
もちろん最初は半信半疑、とりあえずやってるだけ。でもその行動や思考を継続していくと段々と効果が表れてきます。なぜ効果が表れるか?
それは脳がニコチンを欲しているのは単に長い習慣がそう思わせているだけで真の自分はニコチンから卒業したいと心の底から思っていたからです。
だから地味に継続していき、段々とタバコに対して嫌悪感が増し、最終的に禁煙に成功することができました。
前述しましたが、私は禁煙薬や電子タバコなど本当に様々なトライをして、ことごとく失敗してきま人間なので、皆様もきっと禁煙に成功できると確信しています。禁煙をしてから体が疲れにくくなりましたし、健康面でも禁煙の良さを実感しています。
ビタミンサプリを普段から飲んでらっしゃる方はお分かりかと思いますが、ビタミンサプリを飲んだからといって毎日何か劇的に体調が良いなどとは実感しにくいものです。ただしばらく飲むのをやめた時に、そのビタミンサプリを飲むのと飲まないとでこんなに差が出るんだと感じました。
タバコも同じかと思います。吸ってる時は特に分からないけどやめて見て、こんなに体調や気分、体の軽さが違うんだと実感しました。それはビタミンサプリを飲んでいるから、より効果を感じたのかもしれません。ビタミンを摂ってもタバコの害で相殺されていたのが禁煙したことによって体調の良さを深く実感できたのでしょう。
ニコチンはあなたの癒しではありません。脳をコントロールしようとする悪者であり死に近づけようとする敵です。そんなニコチンごときに踊らされている場合ではありません
皆様が禁煙に成功されることを心より願っております。