非破壊検査員ってどんな仕事
非破壊検査員とは工場やトンネル、橋、マンションといった建造物や金属類など、壊して調べることのできないもの、壊したくないものの安全性を調べる仕事で日本全国に非破壊検査業務を専門にしている会社はおよそ400社、非破壊検査員は3万3,000人と言われています。
なる為に必要な学歴
非破壊検査員になる為に必ず修了しておかなければならない学歴は特に定められておりません。主に大学の理工学部卒、または工業高専や工業高校の電気科や機械科卒などが多いです。
なる為に必要な資格
非破壊検査員として働く為には必ずしも取得をしておかなければならない資格はありませんが非破壊検査に関した資格はあります。それが非破壊検査技術者技量認定試験でこれは国家資格ではなく民間資格になります。
非破壊検査技術者技量認定試験
非破壊検査員は超音波・赤外線・放射線などを使って、見えない内部がどうなっているのかを調べるもので、この資格は対象物の品質を調査する技術者を認定する資格です。
資格の種類
非破壊検査技術者技量認定試験はレベル1・レベル2・レベル3の三つに分かれておりレベル3が最も上位の難関レベルです。
受験資格
≪レベル1・レベル2≫
受験申請の条件として過去5年間に所定の訓練時間が定められています。この時間はNDTの種類事に異なります。
- レベル①… 放射線透過試験、超音波探傷試験、過流探傷試験
- レベル①… 磁粉探傷試験、浸透探傷試験、ひずみ測定
- レベル②… 放射線透過試験、超音波探傷試験
- レベル②… 磁粉探傷試験、浸透探傷試験、ひずみ測定
- レベル②… 過流探傷試験
≪レベル3≫
過去5年間において以下のいずれかの条件を満たしている者。
- NDT 関連書籍による個人的学習を行った者
- NDT 関連の研究・論文発表者
- NDT 関連の書籍解説等の執筆者
- NDT 関連の学術講演会又はセミナーへの出席者又は発表者
- NDT 関連の訓練コース
※対象の訓練や訓練時間は変更となっている場合がございますので下記の日本非破壊検査協会のホームページをご確認下さい。
試験内容
≪レベル1・レベル2≫
- 1次試験… 非破壊検査概論・該当技術部門の知識
- 2次試験… 実技試験
≪レベル3≫
- 1次試験(筆記)… ①材料科学、製品・製造・加工の基礎知識、②認証機関の認証システムの知識、③4種類のNDT方法におけるレベル2の基礎知識
- 2次試験(実技)… ①関連したNDT方法のレベル3の基礎知識、②関連したNDT方法の適用、コード及び規格に関する知識、③関連したNDT方法のNDT手順書の作成
資格に関する問い合わせ先
一般社団法人 日本非破壊検査協会
〒136-0071 東京都江東区亀戸2 丁目25 – 14 立花アネックスビル10
総務部:総務課:TEL:03-5609-4011
学術部:業務課:TEL:03-5609-4012&03-5609-4013
学術部:学術課:TEL:03-5609-4015
認証業務課・試験業務課:TEL:03-5609-4014
http://www.jsndi.jp/
その他の資格
その他どういった資格があるかと言いますと下記のようなものです。
ガンマ線透過写真撮影作業主任者(国家資格)
エックス線作業主任者(国家資格)
放射線取扱い主任者(国家資格)
仕事内容
非破壊検査員とは、建造物などの内、壊して調べることができないものの安全性を、放射線や赤外線、超音波などの方法を用いて調べる専門家のことです。日本各地にある工場やコンビナート、トンネル、橋、マンションなどの中に張り巡らされたパイプや製造タンクは長期稼動とともに劣化していくことは避けられません。
表面の傷や亀裂などは見てすぐにわかりますが、隠れた内部の状態がどのようになっているのか、その異変には気付くことは困難です。異変を知らないまま放って置くと思わぬ大事故に繋がる可能性もあります。そこで、非破壊検査員が、超音波や赤外線、放射線などを駆使して、見えない内部がどうなっているのかを調べ、欠陥があれば報告し、事故を未然に防ぐ役割をします。
技術の進歩により、色々と便利な機械が出回るようになりましたが、非破壊検査員の仕事の本質は変わっておらず、繰り返し行う事の多い検査へ忍耐力や根性、微妙な角度で結果が変わってしまうこともあるため、その繊細で微妙な技術と判断が必要とされます。
非破壊検査員になるには、民間資格である非破壊試験技術者の資格が必要です。1~3までのレベルがあり、受験資格も細かく定められています。また資格を取得した後も5年毎の更新が必要となっています。
就職先は検査会社が主になります。派遣された場所での検査作業となりますが、時には原発のような危険な場所での検査を行うこともあります。機械類にしても建造物にしても、今後も検査場所は減ることはないため、非破壊検査員という職業は活躍し続けると言えるでしょう。
平均年収や給料・収入
非破壊検査員の初任給は高卒で16万円~18万円、大卒の場合は18万円~22万円ほどです。非破壊検査といっても様々な分野があるのですが実際の求人の一例を挙げますと発電所、化学プラント、建築現場、製造工場における検査(非破壊検査)の場合、年収は300万円~370万円ほど。検査対象であったり企業の規模が大きい場合は賞与も多いのでもう少し給料は上の水準のようです。
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