操縦士とはどんな仕事?
乗客を乗せて運航する定期運送用操縦士、消防や警察、農薬散布などの事業用操縦士、個人で乗車する際の自家用操縦士の3タイプが有り、それぞれ飛行機やヘリコプターの操縦を行います。また飛行機だけでなくヘリコプターも含まれパイロ
ットの多くは旅客や貨物の輸送に携わっていますが航空機を利用した写真撮影や広告宣伝などの仕事に就いている方もいます。
日本で働くパイロット約8割がラインパイロットと呼ばれる航空会社(日航、全日空、日本エアシステム、エアーニッポン、日本トランスオーシャン航空、日本工アコミューター、日本アジア航空、日本貨物航空など)のパイロットです。
また一般的なラインパイロット以外にコミューター航空(地域航空)という2地点間の人員輸送を行う不定期運行を行つている会社や、私用事業(ヘリコプターが中心で、農薬散布、物資輸送、建設協力などを行う)などのパイロット、官公庁(海上保安庁、消防庁、警察庁 警視庁)のパイロットもあります。
パイロットの仕事に就くまでのルート
パイロットになるには4つのルートがあります。
- 航空会社に入社しパイロット養成訓練を受けてライセンス(資格)を取得
- 航空大学校に入学し、在学中に必要なライセンスを取得し航空会社へ入社
- 防衛大学に入学しライセンスを取得しパイロットに
- 自力でライセンスを取得しパイロットに
※防衛大学校でのパイロットとは民間航空会社ではなく自衛隊です。
パイロットになる為の必要な学歴
大手航空会社の採用試験は、大卒や大学院修士課程修了予定者が必要な学歴ですが、子会社の場合は高卒でも応募可能な場合もあります。
防衛大学校
防衛大学校は防衛省施設等機関として、自衛隊の幹部自衛官を養成する教育・訓練施設であり、諸外国における士官学校に位置づけされ、幹部自衛官の教育と育成を目的としています。この防衛大学校に入るには1次と2次の入試をパスしなければならず難易度は中堅の国公立程度。しかし身体検査、体力検定があるので勉強だけでは受かりません。また入るよりも出るのが大変と言われる防衛大学校ですので安易な気持ちで入学すると辛い日々になる傾向にあるようです。
必要な資格
乗客を乗せて運航する①定期運送用操縦士、消防や警察、農薬散布などの②事業用操縦士、③個人で乗車する際の自家用操縦士の3タイプの資格が有ります。
定期運送用操縦士の受験資格
《定期運送用操縦士》
- 年齢:21歳以上
- 総飛行1500時間(※1000時間)以上/li>
- 100時間以上の野外飛行を含む250時間以上の機長としての飛行/li>
- 200時間以上の野外飛行/li>
- 100時間(※50時間)以上の夜間飛行/li>
- 75(※30時間)の計器飛行を満たしている者
事業用操縦士の受験資格
《事業用操縦士》
- 年齢:18歳以上
- 総飛行200時間(※150時間)以上>
- 100時間(※35時間)以上の機長としての飛行/li>
- 出発地点から540Km(※300Km)以上の飛行で、中間に2回以上の生地着陸を含めた20時間(※10時間)以上の機長としての野外飛行
- 機長として5回以上の離着陸を含む5時間以上の夜間飛行、10時間以上の計器飛行、(※オートロテイションによる着陸)を満たしている者
自家用操縦士の受験資格
《自家用操縦士》
- 年齢:17歳以上
- 総飛行時間40時間以上
- 10時間以上の単独飛行
- 出発地点から270Km(※180Km)以上の飛行で、中間に2回以上の生地着陸を含めた5時間以上の単独操縦での野外飛行、夜間の離着陸と航法実施20時間以上の同乗教育飛行、(※オートロテイションによる着陸)の条件を満たしている者
(※)内の条件に関しては回転翼航空機(ヘリコプター)のパイロットの取得条件となります。
合格率や難易度
上記の資格に関しての合格率や難易度は一般に公開していない為、不明です。
パイロットの年齢制限
パイロットに年齢制限はあるのか?明確に何歳までという風に明示している企業はありませんが、どのようなお仕事であっても明示こそしていないけれど実際は何歳までと設けています。パイロットの場合は一般的に25歳くらいまでのようですが人手不足が叫ばれいる航空業界ですので今後は変更もあり得るかと思います。
仕事内容
《定期運送用操縦士》
乗客を目的地まで安全に運ぶことが仕事になります。出発までに目的地までの天候確認、副操縦士やキャビンアテンダントなど当日同乗する乗務員とのミーティングを行い、整備の状況や計器類や燃料の点検などを行い、出発します。飛行機が離陸してからは操縦かんを握って操縦を行いますが、コックピットに同乗する副操縦士と様々な業務をを分担して行う事になります。飛行中は天候などによっては管制官とのやり取りを行いながら、より安全に運航できるように取り計らい、乱気流や落雷などによっては乗客の安全を何よりも第一に考えて、航路を変更する事も有ります。
《事業用操縦士》
副操縦士に必要な資格試験でも知られていますが、報酬を得て操縦を行う場合にはこの資格が必要となり、警察や消防、海上保安庁、自衛隊などの官庁での運送業務を行います。また、ドクターヘリや広大な土地での農薬散布を行う際にも必要で、それぞれ所属する団体によって仕事内容は異なります。
《自家用操縦士》
個人で飛行を行う際に必要な免許で、職業としての使用は出来ないため、仕事としてこの免許を使用する事は出来ません。この様にそれぞれの免許によって業務内容は大きく異なるほか、飛行機と回転翼航空機によっても仕事内容は異なります。
平均年収や給料
勤務する航空会社の規模によって大きく異なりますが、平均的な収入として30歳未満900万円、40歳未満で1300万円、50歳未満で2200万円となっています。
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