どういう旦那がモラハラ?
モラハラとは「モラルハラスメント」の略で、ハラスメントとは嫌がらせ、いじめを指し、苦しめたり悩ませたりする意味があります。一般的に夫婦間だけでなく会社内でも用いられます。モラハラ夫とは妻を見下したり、人格否定を行ったり、自分が快適である為なら何を言っても良いという言葉の乱用や人格的に未成熟の夫を指します。モラスハラスメントについてはwikiをご参照いただければと思います。
どんな特徴がある?
モラハラ夫にはどういった特徴があるのでしょうか?下記が主な特徴です。
- 自己中心
- 完璧主義
- 過剰な大黒柱感
- 人は道具
- 優劣の勘違い
- 余裕がない
- 生い立ち
自己中心
やはりモラハラ夫は全ての基準は自分にあります。自分が快適か?妻は自分に従順か?俺の方が能力が高い、俺の方が計画的で将来を考えているからと言わんばかりの態度。だから常に自己を正しいと認識をしているので、極端な場合は俺の言うことを黙って聞いておけばいいんだと絶対主義者のような立ち振る舞いをします。
完璧主義
これはモラハラ夫に限ったことではありませんが完璧主義者はどんな人間関係も調和の取れた円滑な関係を構築することはできません。なぜなら自分が持つ完璧を他人が満たすことなど不可能だからです。また夫婦間において完璧な仕事や家事をしたから良い夫婦であり続けることができるという誤った観念を持っています。誰だって足らないところがあるのは当然です。
私は一貫して夫婦は補い合う関係であるべきだという考えを持っています。
人間はロボットではありませんし気分が乗らない時や疲れている時もあり、常に完璧を目指し合う夫婦というのは向上しようという心を持つという意味では良いかもしれませんが、仮にその向上がなされない時にお互いを責めたり、失望したりするのであれば、そもそも向上しよう、もっと良くしようという心が余計に悪化させることなり本末転倒です。
過剰な大黒柱感
モラハラ夫は俺が一家を支えている、俺が大黒柱だという意思を持っています。もちろん大黒柱という意識を持つことは全て悪いとは言いません。しかし過剰に「してやってる感」「俺のおかげ感」を出せば不快に思うに決まってきます。家事や育児の大変さや難しさを理解できていないところから過剰な大黒柱感が出ます。
女性と男性と言っても色々な方がいらっしゃるので全ての方が…とは言えませんが、どちらかと言えば男性は一つのことに集中したり、深く掘り下げたりする探究は得意だけれども、幅広く色々なことに気を配るのは苦手な方が多いのです。だから奥様がされているような育児に家事に、パートにと色々なことをバランスよくやるのが苦手な場合が多いのです。女性と男性、それぞれ得意不得意分野があってそこは上手に人間は作られているのです。
人は道具
モラハラ夫はとにかく人間的感情が薄いのが特徴で、人の痛みが分かりません。心と心の通い合うが必要とは思わず、自分の立てた仕事の目標や目的を達成するか否かが重要で、その為に妻に理不尽な要求をしたり、妻は夫を支えるのが仕事だと勝手な解釈を行い、夫も妻を支える立場にあるという逆の考えには至りません。またこういう旦那さんの特徴としては仕事人間である場合が多く、お金を稼ぐ人が一番偉い、一番大変という価値観を持っている場合が多いのが特徴で、単に人を道具としか見ていない側面があります。
優劣の勘違い
夫婦においてどちらが勝っているか劣っているかなど関係ありません。優劣をつけたがる方は実はコンプレックスを持っているからそうなるのですが、とにかく自分が上でありたい、人に使われるのが嫌という意識を持っています。決して否定のつもりで言ったわけではない些細なことを言われても、それを否定された、バカにされたと受け取るので過剰な反応を示して100倍返しくらいの感覚を持って責め立てようとします。
余裕がない
モラハラ夫だけでなくイライラするしやすい人は余裕がありません。常に何かに追い立てられるように生きています。
生い立ち
人は先天的な遺伝等と後天的な過ごしてきた環境によって現在の自分が確立されています。ですから親子で性格が似ていたりするのも遺伝というより、そういう親の態度や言葉を聞いてきたから必然的に似てくるわけです。ただ場合によっては親の至らなさを反面教師と捉えて全く違う人格が形成される場合があります。
どういう生い立ちがモラハラ夫を形成するかと言えば、もちろん百人いれば百通りの形成の仕方が存在しますが、一般的に人間的教育や経験をされてこなかったという点です。人間的教育とは何かを簡単に申し上げるには難しいですが、人への感謝や教養、礼儀です。
例えば幼少の頃からたくさんの習い事を同時並行で子供にやらせて立派な大学に進学したとします。これはこれで素晴らしいことであり、親の愛や子供の努力によって勝ち得た結果です。そして多くの方は、親のおかげでこうなれた、周りの人の協力によって今の自分があると思うのですが、時に自己肯定、他者否定タイプの方がいます。
つまり自分はすごい人間で天才、エリートなのだと。だから周りを見下し優劣で人を判断するという教養のない人が生まれてしまうのです。こういう方が生まれる背景は親の教育やどういった言葉を投げかけてきたかが影響します。
「もっと頑張りなさい」「人に負けてはいけません」「勉強のできない人は恥ずかしい」こうやって他者との競争を煽ったり、もっと上を目指しなさい、もっと上を目指しなさいと追い立てるので、それを言われた子供はいくら頑張っても合格点を自分につけてあげることができず、大人になっても常に頑張る意識を持ってしまうのです。
そしてモラハラ夫の場合は最も重視するのが自分の社会的地位や外面。何よりの優先順位が自分の地位なのです。ですから妻や子供と家族団らん、喜びを分かち合うといったことは優先順位が低いのです。そしてその自分の地位と家族の団らんとの優先順位は仮に一位と二位であったとしても、その一位と二位の開きが圧倒的に大きすぎるのです。
ですから常に満足感を得ることができず不満や不安を抱え込み、人と共に何を作ってきたという経験も乏しく、人によっては自らの努力によって道を切り開いてきたという自負があるので妻と共に頑張ろうとするのではなく、ワンマンな性格が形成されてしまい、妻は自分の頑張りの為に従わせる存在にしか思えないのです。
どう対処すればいい?弱点はどこ?
人の性格や今の状況や環境は十人十色なので仕方、攻め方はいくつも存在しますのでここでは主なものを挙げたいと思います。
- 義両親の力を借りる
- 第三者の情報
- 子供の力を借りる
- 別居・離婚
- 無視
- 諭す
義両親の力を借りる
これは義理の母、義理の父がどういう方によって有効性は変わってきますが、義両親が奥様に非常に理解のある方で我が子(モラハラ夫)にひいきすることなく中立の良識を持っている場合です。こういう義両親の場合は間に入ってもらったりモラハラ夫に説教や諭しを行ってもらうことで改善を促せます。
また奥様自身のご両親でも良いですが、どちらにせよ、間に入ってもらう事によってモラハラがますますエスカレートしかねないという場合はお気をつけ下さい。他の対策でも言えることですが離婚も辞さないほどの意思を持っている方とそうでない方とで対策も変わります。
第三者の情報
どんな言葉でもそうですが、どんな立派な言葉を伝えても誰が言ったかによって心への浸透度合いは変わってきます。例えば奥様が正論を述べたとしても妻だから腹が立つ、聞き入れられないという往々にしてあります。仮に夫が尊敬する人、素直になれる人から言われた正論であれば素直に心に留めたりするものです。また身近な人でなくてもテレビで見ていて芸能人や有名人が同じようなことを言ったとしても第三者の意見だからノイズが入らず素直に響く場合だってあります。
つまりこういう第三者の情報を旦那さんに与えることで改心を迫るということです。ただわざとらしく、これを見てと促してもその行為自体が旦那からすると気に食わないとなる可能性が高いので、さりげなくそういう情報を見せる工夫は必要です。例えばそういう事が書かれたホームページを表示しておく、またそれ関連の書籍をさも、ご自分が読んだかのようにデスクに置いておく、また友達の意見として手紙を置いておくなど。
子供の力を借りる
これはお子様がいらっしゃるご家庭になりますが、モラハラ夫は我が子が大好きという方、そうでもない方がいますが、子供の事が好きな夫ならお子様の力を借りることです。もちろんお子様の年齢があまりにも小さい場合は文字もかけませんしお手紙も書けませんが、第三者の情報で述べたように同じ言葉でも誰から言われるかによって夫のダメージは異なります。
ですからお子様を可愛がってる旦那さんであればお子様の力を借りることです。
別居・離婚
別居や離婚は最終手段、局面での対策となりますが、もちろん一番これが効くのは言うまでもありません。ただ別居を通告するにしてもタイミングは非常に重要です。
最も効果的なタイミングというのは夫が弱っている時です。
つまり夫の仕事が上手くいっていない時や病気で苦しんでいる時などに別居を通告する、あるいは無言で実家に帰るのも有効です。病気といっても大病などであれば話は変わるかもしれませんが風邪を引いて高熱にうなされている時などです。
人は何事も上手く進んでいる時は人の有り難みを忘れるものですが、困った時辛い時は誰かに傍にいて欲しいと思うものですし、そんな時に自分の至らなさを思い知ります。ですから同じ精神的に滅入ってもらおうと思うならタイミングを計って行動に移してください。
またその前段階としては、自分では何もできないと旦那さんに思わせるくらいに家事なども行っておくことです。本当に夫に猛省を促したい場合は一人では何もできない事を分からせておく必要がありますし、その印象の大きさと反省の度合いは比例しますので、ここも押さえておきたいポイントです。
無視
モラハラ行為に対して無視をする行為も時には有効です。ただ気を付けなければいけないのは無視という行為は強気に出るという行為です。
一番やってはいけない事は強気に出ても最終的に夫に負けを認めてしまうことです。
つまり無視をすることで夫に改心を迫ったが夫は改心する様子もなく、離婚したければいつでもしてやると姿勢を変えないで結果的に奥様が謝罪をするという状況になってしまっては、ますます夫のモラハラはエスカレートします。つまりモラハラの正当化や成功体験を積ませてはいけないということです。万が一無視をされるならタイミング等や状況をよく判断なさって上で勝算ありの場合のみ実行してください。
旦那を諭す
諭すという行動は夫に楯突く行為となって火に油を注ぐ形になる場合がありますのでご注意ください。また諭すという行為も先ほど述べましたタイミングによっても結果は変わりますし、何を話すか、何を伝えるかで全く異なるものになります。
人それぞれの状況や性格があるのでこれを言えば解決という例を挙げることはできませんが、人によっては夫婦はこうあるべきだと言う答えがベストかもしれません。また子供の教育的観点からお話しをされるのが良いかもしれません。それだけでなく生い立ちの部分について触れることで活路が見い出されるかもしれません。
そして重要な部分は夫をどういう視点で見るかです。極悪冷徹な血も涙もない存在として見るか、夫は不器用でこういう振る舞いしかできない可愛そうな人、哀れな人と見るかでも話す内容は変わります。どれが正解かは個々に異なりますが諭す場合は長期視点に立って軌道修正を考えないと、すぐに結果を求めても難しい部分があるので状況に合わせて対処なさってください。
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