人それぞれ生きがいであったり、生きてる実感、幸福感というのは異なるものですが、やはり自分は社会や身近な人に必要とされている、自分は価値がある、必要とされているという心理、認識に至ることは生きていく上で非常に大切なものであると思います。
満たされないから強い願望を抱く
必要とされたい、何かをしたい、こういう風になりたい、こういう心理を抱く…。というのは裏返して見れば、その心が満たされていないから願望を抱くわけです。つまり満たされていれば、それを満たしているわけですから満たそう、満たしたいという願望は出てきません。
ですから必要とされたいというのは程度の差こそあれ、心に穴が空いていたり、虚無感があったり、何か満たされていない自分がいるわけです。
ただ必要とされたいという思いを持つこと自体は人として当たり前だと思いますし、そういう心理を抱くことは全く問題ありません。むしろご自分の価値をあまり感じないにも関わらず、必要とされたいという願望すら出てこない方が少し問題かもしれません。
社会に貢献する自分
私は個人的に誰しもが社会に役立てる存在であると思っています。それは例え失敗ばかりを繰り返す人であってもです。
なぜそう思うかと言うと、人は自分の心理状況によって必要とする存在や環境、必要とする言葉は変わります。
よく自ら命を絶とうとする方に頑張りましょうと言ってはいけないと言われていますが、その人が置かれている状況に対して誤った言葉をかける事は、更に追い込んでしまう危険性があるわけです。
これは何を意味するかと言うと前述したように誰しもが誰かの社会の役に立てるという証拠です。
つまり他人の成功体験のお話しを聞く事で自分自身の意識を高めたり変えたりしたいという方もいれば、辛いのは苦しいのは自分だけではないと心を軽くしたい心理から他人の苦労話や失敗体験を聞きたいという方もいらっしゃる、また癒しの言葉、笑える言葉、感動する言葉、自分を戒める言葉など、その時々で必要な言葉は違うわけですから、あなたが成功者であっても失敗者であっても、必ず誰かの役に立てるのです。
自分の価値
自分自身がどれほど価値ある人間なのか?それを決めるのは自分であり他人です。
自分であり他人というのはどういう事かと言いますと自分がどういう存在かは自分自身で自由に思う事ができます。ただ自分はこれくらい価値ある人間であるというのは一般的には他の方からの評価や環境、結果によって導き出すものです。
つまり他人からあなたは必要ない、役に立たないと日頃から、多方面から言われている人物が自分は価値があるとは、なかなか思う事ができません。そういう意味では自分の価値というのは環境や他人の相対評価によって決まるものと言えるのかもしれません。
この他人や環境によって自分の価値が決まると仮定した場合、何が大事かというと自分は何者だとか価値がないなどと思う事はあまり意味がないということです。
自己評価というのは自己満足に過ぎないとも言えるということです。
必要とされたい心理は必要とされていない存在との裏返し
自分が必要とされているかされていないかと考える上で、最も重要なのは、単に必要とされている人物、必要としてくれる環境と関わりを持っていない、マッチングできてないというだけのお話です。
例えば恋愛でお話しをすると、異性とお付き合いをして、お付き合いをしているお相手が全く自分を必要としてくれない場合もあるでしょう。でもだからといってあなたは世の中に必要とされていない存在かというと違いますよね?ただ単にそのお相手に必要とされていないだけです。
ですから異なるお相手を見つけ、あなたを必要としてくれる存在、感謝してもらえる存在に出会えば、あなたは必要な存在になるわけです。
自分は必要とされていない、生きている価値がないという風に考えてしまう方の特徴というのは、とにかく大きく考えてしまう事です。何か傷つくことがあると自己を全否定したり、社会が悪い、男が悪い、女が悪いと大きなカテゴリで捉えてしまうことです。
誰かにとって誰かは必要であり、誰かにとって誰かは不必要なのです。
アツく努力論を語る人を必要としている人もいるけれど、そういう努力論に嫌悪感を示す方もいる、笑える話を聞きたい方もいれば、思い切り泣ける話を聞きたい人もいる。
ですから誰かによって誰かが必要、不必要となるわけで、社会は白でも黒でもありませんし、人間は白でも黒でもない。仮に人間は黒というならそれは黒なのではなく、正確に言えば、ご自身の過去の経験や体験によって人間は黒なんだという観念、思い込みが確立されてしまっているというだけのことです。
これからは個の時代、人に役立つ仕事
私はこれからは個の時代であり、個の重要性がますます増していく時代に突入していくと考えています。個というのは大きな組織や集合体ではなく、個人の力、個人の影響力が増していく時代ということです。
今はSNSなどの普及によって情報の量や情報伝達のスピードが劇的に変化しました。それによって価値あるものも見つけやすくなりましたし、価値あるものは拡散されることによって一瞬のうちに日本中、世界中に広まるようになりました。その最も典型的な例がピコ太郎さんでしょう。
皆様もご存じかと思いますが、ジャスティンビーバーさんがピコ太郎さんのPPAPをリツイートしたことで一気に世界中に広まりYoutubeの動画再生数でギネス記録になりました。
こういう風にいつどこで誰の目に触れて、どういう展開が待っているか分からない時代になったわけですが、このPPAPは世界で多くの方が真似をしたり、カバーが出たり、人々に笑いや楽しさを届けたわけですが、社会に役立つ仕事、人の役に立つ仕事といっても、それは様々な形があるわけで、必ずしも給料を貰うお仕事、生業でなければいけないわけではありません。
やはり大事なポイントはお仕事を通じて自分の価値を知る、自分は必要とされている、価値があるという認識に至ることであり、お仕事を通じて自己実現を果たすことこそが重要だと思うのです。しかし人それぞれ現在のお仕事での自己実現は難しい、価値を見出すのは難しいという方もいらっしゃるでしょう。
またそのお仕事を辞めるわけにはいかないという事情もおありかと思います。
ではそんな方が社会に役立ったり、人に必要とされていることを実感しようと思った場合は、どのようにすれば良いのか?
自分の強みや必要とされる方法
まず、ご自分が他の方より詳しいことを見つけることが一番の近道です。
例えば、とあるゲームに詳しいのでしたら、そのゲームの攻略法やコツなどを探している方がいらっしゃるので、オフ会やアプリ、SNSなどを使って直接会ってみるだとか、直接会うのは苦手という場合でしたらSNS、掲示板で接触してみることです。
接触というと難しく考えてしまいますが、要するにその人が必要としている情報をご自分が提供してあげれば良いだけです。
きっと感謝されるはずです。
誰しも生きていれば何らかの経験があります。何らかの病気を治した方ならそういう体験談を話せますし、バイトやお仕事をされた経験があれば、その業種やその会社のメリットデメリット、更には趣味などでも良いっですし、毎日テレビばかり観ているならテレビ番組やタレント、芸人さんに詳しいかもしれません。
毎日何らかの情報は誰しも必ず得ていますから、ご自分が何に時間を割いているか、どういうことにお金を使っているかお考えになれば、詳しいことは必ずあるはずです。
要するに「必要とされる」というのは、ご自分の方が詳しいこと、ご自分の方が上手な事を、ご自分より詳しくない人、下手な人に伝えてあげるだけで良いのです。
ボランティアや辛い人
もう一つの必要とされる場面というのはボランティア活動です。ボランティアといっても様々なものがありますのでご自分に合うものをお探し下さい。
そして他には「辛さを感じている方」「孤独を感じている方」「誰かに寄りかかりたい」と思っている方がいらっしゃれば関りを持つと必要としてくれることでしょう。
辛い時は誰かに話しを聞いてもらいたいものですし、共感してくれる方、同じ境遇の方などがいれば辛さが和らいだり、勇気をもらえたりするものです。
ですからそういう方もSNSなどで簡単に見つかるので、何か一言お声掛けをしてあげて下さい。
自分の価値を見出す、自分を活かす場所を見つける事は決して難しいことではありません。ただ一つ大事なことは自分の価値を見つける第一歩はご自身で行動してもらう必要があるということです。その一歩を踏み出せば二歩、三歩は同じ一歩でも楽に進めます。
最初が一番腰が重く、最初が一番、自分を躊躇させてしまいますから、この事に気づいて最初の一歩を踏み出してください。
あなたはあなただから素晴らしい。それは真実であると思える日は必ずやってきます。
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