私自身、過去にうつ病で苦しめられた経験を持ちますが、うつ病は完治をするのか?完治するなら、どれくらいの期間で完治と判断できるか?など私自身の考えと、うつ病で苦しんでいる時に完治について色々お調べしたので、その辺についてお話させていただきます。
完治(寛解)の定義は?
寛解とは聞きなれない言葉ですが症状が一時的に軽くなったり、消えたりした状態です。このまま治る可能性もあれば、再発する場合もあることを指します。よく勘違いされていますが病気が完全に治った状態ではありません。
話を戻しますが、そもそもうつ病が完治したという状態、つまり完治の医学的な定義は何なのか?かなり色々とお調べしたのですが、明確な医学的定義とされるものは見つかりませんでした。
一般的にうつ病の症状が良くなって普通の生活ができることを完治とは言わず、寛解といいます。ここでの寛解とはうつ症状が、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指しますが、この寛解状態になったからといって、すぐに抗うつ薬などの服用をストップさせないのが、心療内科や精神科の医師です。
うつ病は発症した原因や軽度、重度など症状や重さの個人差が大きい病なので、医師から寛解状態と診断され、抗不安薬のみ処方される場合もあれば、睡眠導入剤の身の場合もあります。
また寛解に至るまで多くのお薬を処方されていた場合は、そこから少しずつ減薬をしていき、最終的に断薬を目指します。ただこの期間は半年、1年~とか長く考えていた方がいいでしょう。
他の事案としては寛解状態だと医師から診断されたわけではないが、日常生活を取り戻して自分自身、お薬がなくても日常生活を送ることができると判断をして、独自の判断で服薬をストップさせ、心療内科や精神科への通院を止め、断薬へと至る場合もあります。
心療内科や精神科の医師と完治の判断
私は心療内科も行きましたし、精神科にも入院をした重度の患者でしたが今はお薬を全く飲まないまでに回復し、生活を送っています。
これは私の個人的な見解だと前置きをした上で述べますが、恐らくうつ病においては心療内科や精神科の医師は患者さんに「あなたは完治しました」とハッキリと伝えることはしないのではないかと思います。
皆さんも心療内科や精神科で診察を受けたことがある方はご存知だと思いますが、医師は非常に慎重ではありませんか?
例えば病状が回復してきたからと言って、簡単に減薬させてくれませんよね?また減楽の段階に入ってきたといっても、この段階に至るまで、結構な期間、お薬を服用し続けたなど。
心療内科や精神科の医師は再発をしないように細心の注意を払っているので、安易に減薬をして再発しないように、自分では軽度で、かなり回復したと感じても減薬まではそれなりの期間、同じ量のお薬を処方されます。
医師は慎重すぎるくらい慎重なので、独自の判断で通院を止めるなどの患者さんが出てくるんでしょう。自分がうつ病になり、辛い期間を経て、段々と症状は落ち着いていきましたが、自分がもうこれくらいの生活ができるという自己評価と医師が考える私の状態とは、かなり乖離があるかなと感じたことはありました。
うつ病の症状を明確に判断できる基準がなく、難しい病なのだなということを改めて感じます。
完治しないの?するの?
うつ病は完治するのか?と問われれば完治はするものだと個人的に思います。実際にうつ病になっても、服薬生活から解放され、イキイキ生活してらっしゃる方は多くいます。
そもそもうつ病という病を難しくさせているのは、うつ病にも様々なタイプがあること、他の疾患と併発することも挙げられます。うつ病は精神的ストレスが原因で起こるだけではなく、他の疾患によって引き起こされたりします。
例えば、更年期障害。これは女性も男性も起こりますが、これは自律神経の影響、身体の疾患が影響で引き起こされる場合もあります。また副腎疲労や低血糖症なども、身体的な他の病によって引き起こされたりします。
この場合はうつ病発症の原因となっている身体的な疾患をきちんと治すことでうつ病の症状も治まったりします。逆に言えば、この症状を根本的に治さない限りは完治と言える状態にはならない可能性があると言えます。
そもそも完治と判断をしたからといって、結局、人は年齢を重ねていきます。そして段々と加齢と共に病気になる可能性を高めていきます。ですからうつ病が完治したしないにも関わらず、うつ病の再発リスクはあります。
またうつ病になったことはない方でも、うつ病の発症リスクは0ではありません。ガンも同じ。今までガンになったことがないからといって、これからもガンにならないわけではありません。
うつ病が寛解状態の方、完治と判断しても良い状態の方の中には、予防的に抗不安薬のみを飲んでいる方、漢方を処方してもらい、再発リスクを低減させるという意味合いで飲んでいる方。
常にお薬を飲んでいるわけではなく、頓服的に抗不安薬、睡眠導入剤を処方されている方など様々です。一度うつ病を発症した方は、うつ病は再発しやすいと言われる理由が分かるかと思います。
例え症状が安定しても、ストレス過多な日々が続いたり、精神的ショックの大きいことが起こったり、体調不良が続くなど、マイナスな出来事、生活によって再発しかける時ってあると思います。
ですから完治したという、一時的な状態が大切というよりも、うつ病云々ではなく、今後も自分自身と上手に付き合って、お薬を飲むなら飲めばいいわけですし、仮にお薬を飲んでも休職するまでに酷くならなければ良いのだとか、何をどう考え、判断するかは非常に大切かなと思います。
完治にこだわらず、一生涯、上手に自分と付き合っていきたものです。
皆様の一日でも早いご回復を願っております!