ここではピアノの教えたいというピアノの先生になる為の方法などをご紹介させていただきます。
学歴や国家資格
個人でピアノ教室を開く為に必ず必要とされる資格、国家資格は存在しません。また学歴においても必ず音大卒でなければなれない、ピアノの先生を名乗ってはいけないというものは存在しません。ただ実際的に子供にピアノを教えようと思った場合は保護者と接しなくてはならず、そこでどういう経歴かは聞かれることがあったり、生徒を募集する際の広告やホームページを持つ場合は、当然ある程度の経歴を明記するのが一般的ですので、堂々とピアノ講師を名乗ろうと思えば最低音大は出ていないといけないかもしれません。
また誰を教えるのかによっても、求められる技量は変わってくるかと思います。ピアノの先生といっても本格的に教えたい方、幼少の子供のみを対象としたピアノ教室など、どういう人物に教えたいかのイメージによっても技量であったり、学歴等は変わってくるでしょう。
ヤマハ音楽教室でピアノの先生として活躍する
個人でピアノ教室を開業するのではなく、ヤマハ音楽教室でピアノ指導を行いたいという方は、ヤマハグレードの試験に合格しなければなりません。
ヤマハ音楽能力検定制度(ヤマハグレード)は、音楽指導者が、自分の力を確かめながら、総合的な音楽力を身につけ、楽しみながら創造的で豊かな音楽表現に取り組むことを目指し制定されたものでピアノに関しては2級~3級のグレードがあります。※1級は現在試験を設けておりません。
それぞれのグレードに応じたレベルは以下となります。
- 2級の取得対象者は演奏家や演奏家を目指す方でより高い演奏力を目指す方
- 5〜3級は音楽の指導者・専門家を志す方
- 10〜6級は音楽を学んでいる方や、趣味で楽しんでいる方
- 13〜11級は鍵盤初期学習者の方
ヤマハグレードの受験料
- 13〜11級… 1,500円(税抜)
- 10級… 4,000円(税抜)
- 9・8級… 5,000円(税抜)
- 7・6級… 6,000円(税抜)
- 5級演奏グレード… 9,500円(税抜)
- 5級指導グレード… 8,500円(税抜)
- 4級演奏グレード… 10,500円(税抜)
- 4級指導グレード… 9,500円(税抜)
- 3級演奏グレード… 12,500円(税抜
- 3級指導グレード… 12,500円(税抜)
- 2級… 50,000円(税抜)
講師として働くには「ヤマハ音楽能力検定制度(ヤマハグレード)」で5級以上の演奏・指導グレードを取得しなければなりません。また試験は全国の何か所かで毎月行われています。
カワイ音楽教室でピアノ指導
ヤマハ音楽教室と同じようにカワイ音楽教室でもグレードテストを行っています。こちらはカワイグレード認定委員会がレベルごとに検定を行う制度で音楽指導者・演奏家を目指す方には能力検定として、各コースに定められた様々な課題を目指して学習を続けることにより、実技、理論、見識等などを習得することが可能です。
カワイグレードテストはカワイ音楽教室在籍の生徒さんの為のグレードテストもありますが、指導者を目指すためのグレードもございます。ちなみに演奏はどなたでも受験できますが、指導の検定に関しては18歳以上となっています。
ピアノ演奏は6級~2級、指導は6級~3級となっています。
カワイグレードの受験料
- 6級(演奏)… 9,250円(税込)
- 6級(指導)… 6,200円(税込)
- 5級(演奏)… 11,350円(税込)
- 5級(指導)… 8,250円(税込)
- 4級(演奏)… 13,350円(税込)
- 4級(指導)… 10,300円(税込)
- 3級(演奏)… 18,500円(税込)
- 3級(指導)… 14,400円(税込)
- 2級(演奏)… 30,800円(税込)
※受験料は消費税込の金額ですので税率が変われば金額は変動します。
弾けるだけでは先生は務まらない
ピアノ教室を個人で行う場合は特にですが、ピアノを教えることと子供を育成させること、伸ばすこととは求められる資質が異なります。ヤマハグレード、カワイグレード共に演奏の他に指導の検定もあるように、わざわざ分けているのには理由があります。
つまり技能と指導とはあまりにも異なる能力が求められるので、わざわざ分けているのです。またピアノの先生を目指す方であれば、幼少の頃にどこかの教室に通ったり、ご自宅にピアノの先生が出向いてくれて指導されたご経験はあるでしょう。
その先生が自分とウマが合う先生だったかどうかは個々で変わりますが、意外に人に教えるというのは難しいものです。やはり技能や上達スピードも個人個人異なりますし、我が子をピアノ教室に通わせている保護者も年代や良識なども様々です。
ですからこういう部分の力をどのように身につけるか?元々身についてらっしゃる方はさほど苦労しないかもしれませんが、ご自身の子供の育成能力を高めることこそ優れた指導者であって、ピアノの演奏方法を教えるだけであれば、楽譜を渡しておけばいいだけですから、伸ばす力、引き出す力についてもしっかりと身につけておきたいところです。
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