このコラムではうつ病を経験した私のうつ病を発症したきっかけ、更に回復期からうつ病を抜け出せた克服までを綴りたいと思います。
うつ病の発症
過去のコラムで何度かうつ病を発症したきっかけはお話をさせていただいたので、過去のコラムを読んでいる方は重複しますが、念のため、このページで改めてお話をさせていただきます。
パニック発作
私はうつ病を発症するかなり前からフリーランスとして仕事をしており、会社勤めではありませんでした。また私はうつ病をハッキリと発病する前まではパニック発作に見舞われることがありました。
パニック発作の代表的な症状は電車などに乗ると焦燥感に襲われたり、高速道路の運転や渋滞に捕まると動機が激しくなったり、汗が出てきたり、落ち着いていることができないなどの症状がありました。
この時に特にうつ病のような症状はありませんでした。この当時はフリーランスとして仕事をしていたわけですが、フリーランスのメリットは会社に勤めなくて良いので人間関係で悩むこともありませんし、無理な仕事を引き受けるなどもなく、仕事量もある程度自分で調整できる点です。
逆のデメリットというと、やはり生活をしていかなければならず、給与の保障もありませんので、常に稼がないといけないプレッシャーがあり、仕事を調整できるとはいえ、結果的に朝から深夜まで仕事をしたり、昼夜逆転する生活を送っていたりもして、自宅でできる仕事だからこそ、いつまでも仕事をし続けていたというかしなければならなかった部分はありました。
こういった無茶な生活もパニック発作に影響を及ぼしていたのかなと、今振り返れば思います。ただその時はこの仕事とパニック発作は関連していないと考えていました。
完治しないパニック発作
パニック発作で悩まされ続けて数年、一向に治る気配はありませんでした。ただ自宅で仕事をしており、特に外出しなければ発作も出ることがなかったので、ずっと自宅に引きこもって仕事に打ち込んでいました。
ただこのままではいけないと思います、パニック発作を治そうと思い立ちました。
実際にどのような事をしたかというと、その発作が起こる状況に意図的に自分の身を置きました。例えば高速道路を何度も走る、わざと渋滞に捕まる、あるいは電車でも特急等に乗り、簡単に降りれないようにしたり。
とにかく克服できるまで荒療治だったかもしれませんが、とにかく同じことを繰り返しました。そうすると段々とそれに慣れてきて、パニック発作はほぼ完全に克服することができたのです。
こういう荒療治は誰でも簡単に結果が出るものではない感じがするので、自分では無理だという方は絶対に無理をしないで下さい。
うつ病を発症
さて、何とかパニック発作を克服することができたのですが、その後、どういうわけかうつ病を発症してしまいます。私はフリーランスであることをお伝えしましたが、この当時は仕事量も結構減らしており、特に経済的にも困窮していなかったのですが、どういうわけかうつ病を発症してしまいました。
他のコラムで書きましたが、私はこの当時から精神的ストレスからうつ病になったわけではないので、私のうつ病は他の何らかの病や疾患が影響していると思い、様々なうつ病と関連した病を調べて、LOH症候群、男性更年期障害であることを突き止めました。更年期は何となく理解しやすいものだと思いますが、LOH症候群とは簡単にいえば加齢などの影響で性機能の低下をもたらすものです。
詳細はこのコラムでは省きますが、これが影響をして精神の不安定、うつ病になりました。
抗うつ薬を飲みたくない
うつ病を発症したのは秋だったのですが、まず心療内科に行って抗不安薬、抗うつ薬、睡眠導入剤を処方していただきましたが、私はうつ病のお薬にかなり偏見を持っており、飲むと自分がおかしくなる、副作用が怖い、離脱症状が怖い、依存性が怖いと勝手にどんどん危険なものというイメージばかりが先行して、お薬を処方されたにも関わらず一切飲めなかったんですね。
症状は重度に…そして精神科に入院へ
お薬を飲まないものだから、どんどん悪化していくばかり。うつ病を発症した最初の頃は、まだ会話もできたのですが、症状が悪化していくにつれて辛い苦しいがエスカレート、本当に生きているのが辛い、この1分1秒が辛いとしか思えませんでした。
しかしうつ病は容赦なく、私をどんどん追い込んでいきます。そして最終的に自宅に居ては危ないということで精神科に入院する重度患者にまでなってしまいました。
入院生活は約一か月
精神科へ入院をしてから、お薬の服用なども毎回看護師さんにチェックをされますし、朝食、昼食、夕食と毎日三回同じ時間に摂るといった生活リズムも安定しているので、少しずつ症状は回復をしていきました。
やはり病院の中という安心感もあったのかもしれません。この入院生活をしていく中で、少し症状も落ち着いてきて、入院から約一か月後に退院することとなりました。
回復期の過ごし方は大切
退院後は症状も安定をしていましたが、この時はまだ仕事は一切していませんでした。休養すべき時はしっかり休養する。抗うつ薬をしっかり飲んでいる事でマイナス感情に引っ張られることも減ったり、悪い考えが発展していくなど脳がマイナス思考に覆われたりしてしまう事も少なくなってくると思います。これが回復期であると思います。
私はこの回復期の過ごし方が非常に大切だと思っています。私の場合は幸いフリーランスということもあり、本当にしっかり回復するまで、仕事を一切しないで起こうと思いました。
なぜ念には念を入れようと思ったかというと、退院してからの気分の波や再発のヒヤっとする感覚に襲われることもありました。そんな時は、これではまだダメだということで、しっかり服用を継続させました。
心療内科や精神科に通われている方の中には、気分の落ち込みがなくなったらすぐに服用を止める方がいらっしゃるかもしれませんが、気分の落ち込みがなくなっても、そこからある程度服用を継続させることで、最後の念押しではないですけれど、少々のことで動揺しない脳に戻ることができます。※個人差があります。
ですから心療内科や精神科の医師に元気な姿を見せても、もう少し同じ量のお薬の服用を続けてくださいと言われることが多いと思います。これは先ほどの最後の念押しではないですが、再発リスクを減らす為の服用期間なので、この先にしっかり休んで服用をして、脳をしっかり元の元気な状態、ストレス耐性に強い状態になるまで待ってあげる必要があります。
こうして私はうつ病から抜け出すことができ、現在は一切お薬を飲んでいません。もちろん動揺するようなことが起こったりもしますし、先の事で不安に感じていることもあります。
ただ酷い鬱症状にまで発展することはありません。あともう一点、私はうつ病の再発はもちろん避けたいですが、あまり避けよう避けようと思いすぎると、かえってうつ病を意識していることになると思いますし、また再発をしたらお薬を飲めばいいだけなんだと思うと気が楽になりました。
うつ病を長年患っている方の中には、もううつ病を受け入れられており、断薬しようと思わずに上手に付き合っていこうと心掛けている方も少なくないので、私もうつ病になったらなったで別にいいかくらいの考えで、日々生活しています。
うつ病は改めて、治る病気です。私のうつ病は治りにくそう、私はマイナス思考が連鎖していたので、きっと私のうつ病は特別治りにくいうつ病に違いないなど、発症して苦しんでいた当時は本当にマイナスの考えで覆われていましたし、うつ病は治ると言われても、でも私の場合は治らないと、とにかく全てを否定的に捉えていました。
でもそんな私でもこうして元の生活を取り戻しています。ですから焦らず、うつ病は待たないとどうしようもありません。気合を入れたらといって克服できるまでの日数が短くなるわけではありません。
しっかり抗うつ薬が効いて、症状が安定してくるまでは日々の服用、日数の経過が必ず必要ですので、ぼちぼち生活を送ってください。
皆様の一日でも早いご回復を願っております!