私自身もうつ病を患い、一般的な症状よりもかなり重い重度の患者となり、精神科に入院するまでの事態となりました。そんな私ですから攻撃的になったり、絶望したりとうつ病を通じて様々な感情を体験しました。ここではうつ病で攻撃的になる理由、またそのような人物との接し方、対処方法についてお話させていただきます。
うつ病はイライラを増幅させる
鬱病を患うと、自律神経のバランスが崩れると言われています。自律神経は交感神経と副交感神経の二つがあり、どちらか一方が過剰に働いている状態は心身のバランスを失い、うつ病などを引き起こします。
私自身、うつ症状で辛い時に、鍼灸院に行ったことがありますが、そこの鍼灸師さんに体は常に緊張状態にあるようですね、と言われたことがあります。その当時の私は常に不安で常に何かに怯えて、常に何かと戦っているような心理になっていました。
だからその鍼灸師さんは針を指したり、私の脈を取る際に緊張状態であるとおっしゃられたのだと思います。
こういう心理状態だからこそ、イライラしたりするわけで、イライラするから攻撃的になるわけです。どんな人でもイライラするかどうかは分かりませんが、中にはイライラの変わりにとことん落ち込んでしまう方もいらっしゃるかと思いますがイライラするのは、うつ症状の典型的な症状です。
家族や友人が攻撃的になった時の接し方は?
ご家族、恋人、友人、会社内の人物など身近な人がうつ病になり、その方の攻撃的な性格で困っているという方もいらっしゃるかと思います。うつ病を患っている方と上手に接したり、関わったりするのはとても難しいことだと思います。
私自身うつ病になって自分でも自分が難しいというか、どんどん悪化したり、悪化したかと思ったら症状が落ち着いたり、落ち着いたと思ったら逆戻りしたりと本当に感情の浮き沈みの激しい時期でした。
こんな予想不可能な人物とうまく付き合えと言われても無理に決まってます。上手に付き合うよう求められても私は無理だと感じます。
もし身近にこういう方がいらっしゃる場合は、とりあえずその方の求めていることに素直に従ってあげるのが最善かと思います。うつ病で辛い時は不安感に襲われたり、焦燥感が出てきたりと、どのような感情に襲われるかは人それぞれ。
また症状が人それぞれなので、身近な人に何を求めるかも人それぞれなんですね。例えばうつ病になり恐怖心を感じるから、誰かと話していたいという方、誰か傍にいて欲しいと思う方もいれば、一人になりたい、一人にして欲しい、誰もかまって欲しくないと思うタイミングもあります。
ですから基本的には、その当事者の方が求めているようにできる限りしてあげてください。そして攻撃的になっている場合は、当事者の方とそれなりに距離を置かれた方がいいと思います。距離というのは物理的な距離というよりも心理的な距離です。
何でも分かってあげないといけないと思う必要はありませんし、そういう攻撃性も一時的なもので、時間が経てば落ち着いて来たり、症状が落ち着いてくるとイライラも減り、攻撃的になる時間もなくなっていきますから、一過性のものと思って、あまり真面目に向き合わないことが望ましいでしょう。
またあまり身近な人が真剣に向き合いすぎると、うつ病の方に振り回されて、こちら側が疲弊してしまうので、適度な心理的距離を取ることを心掛けて下さいね。