最近、急増していると言われているうつ病ですが、発病をしてしまうと子供帰り(幼児退行)になるケースもあります。このコラムではその
子供返り(幼児退行)になる理由について私なりの見解を述べさせていただきます。
なぜ子供返り(幼児退行)するの?
子供返り(幼児退行)する原因というのは、現在完全に解明されたわけではありませんが、うつ病の症状が辛くなると、ホントに身動きが取れません、家族に迷惑をかけてはいけない、申し訳ないと思っていても本当に動けないから困ったものですよね。
私自身も本当に症状が最も酷い時は、寝室から移動できず、トイレに行くのもやっとでした。これは私なりの見解になりますが、それくらいまでに弱まった自分は、弱いからこそ誰かに頼りたい、誰かに助けて欲しいという心理が発動すると思うのです。大人になると、なかなか甘えるという行動を取ることができず、また甘えたい心理を理性でコントロールしたり、様々な理由付けをして感情を抑圧していると思うのです。
またこれは人によると思いますが、なかなか幼少期の頃に親に甘えることができなかった方、責任感が強く他者に頼るのが苦手、全て一人で抱えて背負い込んでしまう方などは、もしかすると心の奥底に甘えたい、たるみたい、緩みたいという心理を抑圧しているかもしれません。
こういった抑圧された感情がうつ病によって引き起こされるというか呼び覚まされるというか…。
やはりどんな努力家であっても、人生は決して短いものではありません。だからこそ努力の合間に休息を入れたり、心身をリラックスできる趣味、交友など楽しむ要素が必要なわけですが、その緩む隙を与えない、あるいは気分転換などが苦手で仕事一筋、仕事のみで突っ走ってきたからうつ病になったのかもしれませんし、普段、自分を緩ませていなかったので、その反動として子供返り(幼児退行)が起こるのではと個人的に考えています。
また他の要因として脳部位の損傷がなどが影響して引き起こされるとの見解もあります。※具体的に脳のどの部位などの研究結果は存在していない。
親である自分がうつ病に。子供に与える影響は?
お子様を持つ方の中で、うつ病を患っている方がいらっしゃると思いますが、心配になるのはうつ病が子供に与える影響ですよね。こういった子供に与える影響について、公に研究されて論文が発表されているわけではないので、医学的な見地からお話はできませんが、私は特に心配をする必要はないように思います。
もちろんお子様の年齢にもよると思いますが、最も気を付けるべきは『親が必要以上に子供への影響を考えないこと』ではないかと思うのです。
例えば親が毎日のようにうつ病のことを話していたり、うつ病によって辛い苦しい、つまらないといったネガティブ発言を日々、子供達の前で繰り返していたら、決して良い影響は与えないと思うのです。
だからといって子供の為で弱音を吐いてはいけないといってるわけではなく、程度の問題だと思うんですよね。例えばご自身のご両親を想像してみてください。
親が不平不満や常にイライラしていたり、気分が不安定だったりすると、こちらまでイライラが伝染したり、不安になってしまいますよね。ですから”うつ病”だからということではなく、普段から発する言葉、日々子供たちの前で見せている態度、感情、姿勢、親としての部分…。こういうものをご自身のストレスとよく相談して、発散できるものは他で発散をして、子供への負担を極力減らすことをお考えになればいいと思うのです。
そしてご家族でしか共有できないもの、理解し合えないものがあるのでしたら、それはそれでご家族で消化、共有されれば良いと思います。
皆様の一日でも早いご回復を願っております!