生きていく上で自分と向き合わなければいけない事は無数にあります。結局、他人や環境によって自分への問いを発し、その中で時に柔軟に、時に大胆に答えを出さなければなりません。そんな中で自分を嫌いになることは当然あります。
自己嫌悪になる若者が多い
統計的なデータに基づいているわけではありませんが、比較的若い年代の方は自分が嫌いという方が多いのではないでしょうか?
自分を好きになれない
人それぞれ、自分を見つめた時に自分の事が好きじゃない、自分の事が嫌いと思うことがあります。それは様々な場面で感じます。例えば恋愛において恋人に迷惑をかけてしまったり、仕事において頭では分かっていても、いざその場面になると同じ失敗を繰り返したり…。ではこの自分嫌いの心理をどうすれば改善ができるのか?ここからお話しさせていただきます。
まずは原因を探る
まず自分嫌いを直す為には、その原因を探る必要があります。原因と言っても多くの場面があってここでは全てをカバーできませんが、漠然と感覚的に嫌いと感じるのではなく、きちんと整理することです。原因を明確にしないと改善の為の対策も明確化できません。結局、何となくの感覚は何となくのまま時間が流れていき、自分嫌いのままになってしまいます。
人間関係や恋愛面

ここからいくつかの分野に分けてお話をさせていただきますが、自分が嫌いと感じる最も多くの場面は恋愛や交友関係、職場の人間関係など人と人とが関わる部分です。こういう場面において大人げない自分や敵意を持ったり、謝ることができないなど人間関係は深い自分が表出してしまうので嫌な自分を感じることがあります。
心理面の矯正
まず自分嫌いになりやすい人の特徴として「自分に厳し過ぎる」という側面があります。意外に思われたかもしれませんが自分に厳しい人ほど否定という感情を持ってしまうのです。例えば他人に厳しい人というのは言い換えれば理想が高いわけです。こうであるべきだ、こうでなければおかしい…など。その基準が高いから、その基準を満たしていない者には否定や敵意を向けるわけです。
それと同じで自分の理想が高く、常にもっと上へ、常にもっと素晴らしくならないと…と思ってる方は、その理想通りの自分になっている場合は良いのですが理想から離れれば離れていくほど否定、否定と、どんどん自分への嫌悪感が増していきます。
そもそも自分を嫌いになっても何のメリットも収穫もないだけでなく、そういう勝手な思い込みで自分を作り上げ、勝手にイライラして、勝手に他者に攻撃的になっても周囲も迷惑してしまい、迷惑がられて傷ついて孤立して…と完全な悪循環になってしまいます。
厳格な人は白か黒か
どうしても心理面のお話をなると自分に厳しくと言っても本当に厳し過ぎる方、そうでない方、また周囲に迷惑がかかってる、かかっていないなど程度という部分が人それぞれなので、一つの言葉で全ての方をカバーできませんが、厳格な人の特徴というのは白か黒かの答えになってしまう特徴があります。
例えば人の感情には好きか嫌いかだけでなく、好きにも恋愛的な好きもあれば人として好きもあり、また何も思わない、普通という選択肢もあるわけです。周りの人を思い浮かべて下さい。好きな人もいれば嫌いな人もいて、特に何も思わない人もいらっしゃるはずです。そして嫌いな人が複数人いても、ものすごく嫌いな人、生理的に受け付けない人、苦手な人など嫌い以外の感情があるはずです。
ただ厳格な人というのはこういう「好きと嫌いの中間がない」という特長があるので、どうしても「今の自分がイケてる状態」でなくなれば、「自分が嫌い」という状態に移行しやすいのです。
自分に甘い人
皆様の周りに自分に甘い人がいるでしょうか?いらっしゃらない場合は仕方ありませんが、自分に甘い人に対してどういうイメージがあるでしょうか?「気に食わない」「人としてレベルが低い」「楽しく生きてそう」「そういう性格になりたい」など人それぞれのイメージや思いがありますが、もちろん程度問題はありますが、この適度な甘さは非常に大切なのです。
甘いという言葉を使うと過敏に反応してしまう方はご自分に厳し過ぎるかもしれません。あるいは人に厳し過ぎるかもしれません。人間関係は許すという甘さがあるから成立するものです。もちろんビジネスなど取引においては責任や契約を履行する上でルールに基づいて判断する必要はありますし、どんな人間関係でも程度問題は必ずついてきます。
しかし一般的な人間関係というのは双方の価値観の違いや性格が違うわけですから、自分を中心に考えれば相手は間違いとなりますが、相手からすれば自分が間違っているとは思っていません。ただ一つをあげつらって白黒をハッキリさせていてはどんな関係も発展していきません。
これと同じでご自分の嫌な面があったとしても、それはそれとして、わざわざ自分が嫌いというところまで考えを発展させなくても良いのです。
自己否定
自分のことが嫌いという方は、まず向上心を持っている証拠であると私は考えています。嫌いという自分に出会ったから良くしようと思うのでしょうし、恋人や友人など他人への対処に不満を持っておられる方こそ抱く悩みなのだろうと思います。
ただ向上心は素晴らしいですが、その心の持ち方が極めて重要です。
向上心を持っているけれど、それと同時に自己否定をしていては苦しむばかりで、向上しようとしながら結果的に自分をどんどん萎縮させてしまったり、自分が嫌いになるばかりで本末転倒です。自分が嫌いという部分にスポットを当てる考え方ではなく、これは自分を良くしようという心の表れであり、その過程に過ぎないということです。わざわざ自分を好きになろうとする必要はありません。しかし嫌いになる必要もありません。成長とは自己肯定と自己否定の繰り返しといっても過言ではありません。
自分嫌いの具体的な改善方法
ここからは具体的に自分が嫌いな心を直す方法ですが、まず自分の嫌いな面を感じたとしても「別に良いではないかと言ってあげることです。」どうして自分はこんなに愚かなんだと責める必要はありません。自分を許してあげましょう。
ここで自分を許せないという人の心理というのは恋人など相手に迷惑をかけているんだから、もっと自分を苦しめないと、もっと反省しないとという心理に陥ります。もちろん対象となる人に迷惑をかけているのであれば謝罪をしたりする必要はあります。
この部分についてもう少し深く探ると、一週間前に人にものすごく迷惑をかけてしまった。これを100とします。そして昨日少しだけ人に迷惑をかけてしまった。これを30とします。
人というのは整合性を取ろうとする部分があります。ここで言う整合性とはバランスのことです。
つまり100の迷惑をかけたなら100の反省、100の苦しみを自分に課す、30であれば30の反省という風に。ただここで個人差が出るのは何をすれば100か?これくらいは30か?というのが個々に異なるということです。反省し過ぎ、猛省し過ぎ、自分を責め過ぎという場合もあれば、逆もまた然りです。
もちろん人に迷惑をかけた分、自分を追い込み、自分を苦しめたり、自分に厳しく接しないといけないというのは、ある程度は正しいです。その自己を厳しく見つめることで同じ過ちを繰り返さないという点で肯定できるものです。しかし自分が嫌いになるというのは明らかに行き過ぎであり間違いです。
また「反省」と「自己批判」を混同してはなりません。反省と批判の違いは冷静に考えれば分かる事ですが無意識的に批判、非難している場合が非常に多いので注意しなければなりません。
自分を導く指導者
少し違う角度からお話しをしますが、あなたが部活の監督だったとしましょう。そして生徒には能力の高い生徒、協調性のある生徒、能力が低い生徒や調和を乱す生徒など様々です。ここで優れた先生、人望の厚い先生はどういう先生なのでしょう?
それは優れた生徒の能力を更に伸ばすことはもちろんですが、能力の低い生徒や調和を乱す生徒にも辛抱強く対処してくれる先生が素晴らしい指導者ではないでしょうか?また違う言葉で表現すれば、生徒を個人的な好き嫌いで態度を変えない、好き嫌いを超越した指導を行う先生が立派と言えるのではないでしょうか?
これを自分自身に当てはめると自分の嫌な面を見ることもありますし、自分に怒りたい時もある。でも辛抱強く、嫌いにならないで見捨てることなく、こんな時もあると励まし鼓舞してあげなければなりません。
仮に現時点で自分の事が嫌い過ぎる場合でも後から分かる必要性
人は常に自分が快適でありたいと快適を願う生き物であり、心の働きを考えれば積極的に苦の中に飛び込んでたり、辛いのが楽しいとはなかなか思えないものです。だからこそ努力もしますが否定や挫折も経験するのです。つまり自分が傷ついたり自暴自棄になったり、自分にうんざりをすることはありますが、それが後々になって貴重な経験、必要な経験であったと気づく瞬間は来るものです。
本当に自分に向き合う経験もなく、全てがうまくいくことが自らに幸せをもたらすと思いますか?もちろん人生は二通りの生き方はできません。しかしそこまで自分を見つめる経験はなかなかしたいと思ってもできません。心はそれ相応の状況にならないと真にそのゾーンには入っていけないからです。
全財産を失った心境になろうと思ってもなれませんよね?財産を全て捨てればなれると思ってらっしゃる方がいるかと思いますが、ではそれを実行できますか?と言っても無理ですよね。病気で苦しんでいる心境は、実際にその病に侵されないとなれません。つまり自分が嫌いという心的状況は貴重なものであり、大変とは大きく変わると書きますが、大きく変われるチャンスの時です。
必要な課程
話を戻しますが何事もうまくいき、自分の強みや弱みも深い次元で理解していなければ、人の有難味や必要性を心で理解できず、傲慢になったり天狗になったりするものです。
あなたは苦しんだ分だけ、愛の深い人に育っているのです
自分が嫌いになるほどに自分に向き合ったなら、同じ悩みを持ってらっしゃる方の苦しみが分かるでしょう。人によってはこんな自分にも関わらず、傍にいてくれたり、目をかけてくれたりと迷惑をかけた方々に感謝の気持ちが湧くでしょう。
心の世界においては苦しみは必ずしも損失ではなく、苦しんだ分だけ何かを得られるものです。
自己否定はやめましょう。どんな天才であっても一日で心を変えられる人はただの一人でさえもいません。ですから自分よ早く変われと追い込んだり急かしてはいけません。またできないことに焦点を当ててはいけません。今あなたが本当にすべきことは何ですか?学業ですか?お仕事ですか?感謝を伝えることですか?
病気などではない
自分が嫌いという深い部分まで自分を見つめたことは貴重な経験です。決して何かの病気ではありません。この経験が生きてくるのは今日や明日ではありません。数か月、数年後に少しは成長したかもと思う瞬間は訪れます。心とはそういうものです。いきなり劇的に変わった!と思えるほどに変わるものではありません。心の成長は数年単位で捉えるものです。
ですから、まずは今すべきことに専心してください。
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