寺田寅彦の名言集・格言集
寺田寅彦
植物界の現象にも、一種の「潮時」とでもいったようなものがあることは、これまでにも度々気づいたことであった
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
虫の行為はやはり虫の行為であって人間とは関係はないことである。
人として虫に劣るべけんや、というような結論は今日では全く無意味なことである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
我々の言語を言語として識別させるに必要な要素としての母音や子音の差別目標となるものは、主として振動数の著しく大きい倍音、あるいは基音とは、ほとんど無関係な、いわゆる形成音のようなものである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
瀬戸内海は、その景色の美しい為に旅行者の目を喜ばせ、詩人や画家の好い題目になるばかりではありません
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
我々のような地球物理学関係の研究に従事しているものが国々の神話などを読む場合に一番気のつくことは、それらの説話の中に、その国々の気候風土の特徴が濃厚に印銘されており、浸潤していることである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
震源の所在を知りたがる世人は恐らく自分の宅に侵入した盗っ人を捕まえたがると同様な心理状態にあるものと想像される
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
頭のいい人は、いわば脚の速い旅人のようなもの
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
アインシュタインの理論のごとき優れたものの研究を進めたい
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
エジソンの蓄音機の発明が登録されたのは1877年で、ちょうど西南戦争の年であった。
太平洋を距てて起こったこの二つの出来事には何の関係もないようなものの、我が国の文化発達の歴史を西洋のと引き合わせて見る時の一つの目標になる
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
怖いものをたくさん持つ人は幸福だと思う
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
毎朝5時には目が覚める
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
地震の研究に関係している人間の目から見ると、日本の国土全体が一つのつり橋の上にかかっているようなもので、しかも、そのつり橋の鋼索があすにも断たれるかもしれないというかなりな可能性を前に控えている
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
大正十二年のような地震が、いつかは、おそらく数十年の後には再び東京を見舞うだろうということは、これを期待する方が、しないよりも、より多く合理的である
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
戦争はしたくなければしなくても済むかもしれないが、地震はよしてくれと言っても待ってはくれない
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
国家を脅かす敵として天災ほど恐ろしい敵はないはずである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
心の窓はいつでもできるだけ数をたくさんに、そうしてできるだけ広く開けておきたいものだ
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
科学者になるには自然を恋人としなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
子どもを教育するばかりが親の義務でなくて、子どもに教育されることもまた親の義務かもしれないのである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
自然現象の不思議には、自分自身の目で脅威しなければならぬ
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
いわゆる頭のいい人は、言わば足の早い旅人のようなものである。人より先に人のまだ行かない所へ行き着くこともできる代わりに、途中の道ばたあるいはちょっとしたわき道にある肝心なものを見落とす恐れがある
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
最後の一歩というのが実はそれまでの千万歩より幾層倍むつかしいという場合が何事によらずしばしばある
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
私の方では年齢の事など構わないでいても、年齢の方では私を構わないでおかないだろう
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
雪は天からの手紙である
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
「知らない」と「忘れた」とは根本的に違う
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
モノを怖がらなさ過ぎたり、怖がり過ぎたりするのは優しいが、正当に怖がることはなかなか難しい
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
健康な人には病気になる心配があるが、病人には回復するという楽しみがある
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
ケガを怖れる人は大工にはなれない。失敗を怖がる人は科学者にはなれない。科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
美術家は時に原始人に立ち返って自然を見なければならない。宗教家は赤子の心にかえらねばならない。同時に科学者は時に無学文盲の人間に立ち返って考えなければならない
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合がどうも多いようである
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
天災は忘れた頃にやってくる
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う
『マルチョン名言集・格言集』
寺田寅彦
科学は不思議を殺すものではなく、不思議を生み出すものである