鈴木敏文に関する名言集・格言集
鈴木敏文
モノが余り、消費が飽和した時代には一店一店の質が問われます。それには個別に手を打っていかなければなりません。A店とB店とでは周囲の環境も、顧客の数も、競合状態も全部異なります。平均値と比べて高いから大丈夫だ、低いから上げなければならないといった発想ではいつまでたっても店は良くなりません。はじめに平均値ありきではなく、個別に質を高め、結果として全体の平均値が高まっていくという発想が大切なのです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
現代の消費は経営学ではなく、心理学で考えなければならない
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
我々は売り手の発想で、どれが一番多く売れたかに関心が向きがちです。量で見るのが一番楽だからです。しかし、どんなに量が出た商品でも、それは昨日までの売れ筋であって、明日の売れ筋ではありません。POSデータを見るときは、売れた時間(期間)と残った在庫の関係から顧客心理を読まねばならない。そこまで踏み込んではじめて、生きた数字になる
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
セブンイレブンのあらゆる活動は顧客のロイヤリティを高めるためにある。高い収益はその結果にすぎない
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
顧客の買い方にしろ、社員の働き方にしろ、人間は心理的な動機づけによって行動が変わる
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
顧客がどの商品から手に取ったか、「顧客の立場で」数字を見ることが大切です。売り手は「量を多く売りたい」と考えるため、どれが多く売れたか、売れた量に目が奪われがちです。確かに、量で見るのが一番楽です。しかし、売り手から買い手へ視点を変えると別の数字が見える。もの余りの買い手市場では、つねに顧客の立場で数字を見る視点を心がけなければなりません
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
大切なのは、平均や前年との「相対的な比較」ではなく、あるべき姿の「絶対の追求」です。常に顧客のニーズに徹底して応えることで、収益を最大化していく。その結果として、全体の平均値や前年比が高まっていくという発想を持つべきです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
もし、何も考えずに、昨日売れたぶんを補充し、数を合わせるだけの発注をしていたら、販売データを見ても、何の検証もできません。売上げの数字は、事前に仮説を立てることによって、初めて意味を持つ
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
日本では、来年4月に消費税率が8%へ引き上げが予定され、その影響で消費の落ち込みが予想されています。それをカバーするには消費税が上がった分、値段を安くする発想に傾きがちです。しかし、本当は逆で、財布のひもを緩めるには、より上質な商品を提供するという発想に切り替えるべきなのです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
自社と他社とを比較して、「自分たちの商品は90点、他社は80点程度だから自社のほうが勝っている」と思っても、それは売り手側の勝手な思い込みであって、顧客から見れば評価は大差なく、どちらも70点程度かもしれません
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
我々が目指したのは、「どこにもない商品をつくる」ということでした。そのために、「金の食パン」では、大量生産にもかかわらず、手でこねるという手間のかかる常識はずれの工程まで取り入れました
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
モノ余りの時代であっても、顧客は常に新しいものを求めます。例えば、ネクタイはなぜ売れるのでしょうか。日本のサラリーマンなら、タンスの中に何十本とネクタイを持っているでしょう。「首に巻く装飾布」というネクタイの本来の役割は昔から変わっていません。それでも、新しい柄が出たり、幅が変わったりすると、また買います。つまり、ネクタイの本質的な役割は「新しさ」にあり、顧客はそれを買おうとするのです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
質を追求し、新しいものに挑戦すれば、リスクもともないます。ただ、顧客ニーズに的確に応えられれば大きな成功を得られる。今の時代、挑戦せず、自ら変化しないほうがむしろリスクが高いと思うべきです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
セブンイレブンの場合、総店舗数は約1万6000店近くあり、日々の生産量は膨大です。弁当やパン、総菜などのデイリー商品の生産を担うのは共同開発するベンダーと呼ばれるメーカーの工場です。その専用工場率は90%以上で、他チェーンとは圧倒的な開きがあります。この高い専用工場率が質の高さを支えているのです。そしてドミナント方式なら、出店エリア近くに専用工場をつくっても経営が成り立つのです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
集中出店は、商品の質や鮮度を高められると同時に、顧客に対する心理的な影響も大きいといえます。地域でのセブンイレブンに対する認知度がある時点からブレークし、売上の力-ブが急速に上がるからです。実際、仙台エリアもセブンイレブンは最後発ながら、今は圧倒的なシェアを持っています
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
顧客は常に新しいものを求める。これはわかりきったことのようにも思えます。
でも我々は、いったん売り手の側に回ると、顧客の心理を忘れて、過去の経験をもとに同じことを繰り返してしまう。
それは、同じことをしたほうが楽だからです。
結果、顧客に飽きられる。どの局を見ても同じような番組が流れるテレビ業界などはその典型でしょう
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
石垣のように、基礎からきちっと積み上げているからこそ、上質さと手軽さを両立させた商品を投入し、新たな需要を掘り起こすことができるのです。セブンイレブンの平均日販の高さは、基礎からの積み上げと未来を起点にした発想の産物にほかならないということです
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
これまでリアルとネットは別々に動いていたが、今後はそれを融合させた「オムニチャネル」への対応が絶対条件だ。従来とは違うステージに入っていく
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
ネットとリアルが融合される世界では、これまで以上にリアルの「近くて便利」という価値が威力を発揮する。リアルの店舗の網の目を細かくしていく重要性は、これまでとは異なってきている。例えば、米国のセブンイレブンには米アマゾン・ドット・コムが、宅配ボックスの「アマゾンロッカー」を置かせてほしいと言ってきている。ネットで強力な力を持つアマゾンでさえ、最終的にはリアルの力を必要とする。彼らもそれがなくて困っているのだろう
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
ニッセンには時間をかけて築き上げた通販のシステムなど、様々なノウハウがある。セブン&アイにもネット通販の経験はあるが、お互いが持っているものを融合させていくことで競争力を高める
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
セブンイレブンを作った時も、銀行を始めた時も、業界内やマスコミから総スカンを食った。うまくいくなんて誰も言わなかった。でも私はそれをやってきた。人間は自分の頭の外のことは「無理」と思いがちだ。だが重要なのは世の中の矛盾に気づき、その壁に向かって挑戦できるかだ。成功体験にすがらなければ、人口減も成長の糧になる。それ以外の細かなやり方については、次のリーダーが私と違う手法でも構わない
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
その業界の経験年数が長いと、風土を変えるのは難しい。バレーボールの選手にサッカーや野球のような別の球技をやらせるようなものだからだ
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
株式投資をする人は、株価が上がっているときは、いつまでも上がっていくものだと思い込み、下がると始めはそんなに下がるはずがない、必ず戻ると考え、それが下がり続けると一転、もっと下がるだろうと弱気になります。これが株式投資家の典型的な心理です
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
社内的には、9月にグループ幹部を米国視察に行かせたことがひとつのきっかけになった。実際に米国の進んだ部分を見せた方がいい。たった1週間の訪問だったが、一斉に行かせたことで、ひとつのことを皆がディスカッションする環境が自然に生まれた。相当理解が深まったように思う。米国で同じものを見て、同じ釜の飯を食う。これまでグループでお互いの顔は知っていても、ひとつの仕事について議論することは少なかった。今回は強制ではなく、一緒に行って話し合うことができた
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
大事なのは革新力だ。完全に自己否定しなくちゃならない。日本でセブンイレブンを作る時、当時はスーパーが伸びていたが、絶対にヨーカ堂のMD(マーチャンダイジング=商品政策)のマネをしてはいけないと思った。スーパーはこれから成熟期に入ると思っていたからだ。だからヨーカ堂の人間をセブンイレブンには持ってこず、素人集団でやってきた
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
株式市場における真実は何なのか、私が株式投資を行って一番実感したのは、株価がずっと上がり続けることはなく、上昇が続いた後には必ず下降に入る。同様にずっと下がり続けることもなく、下降が続いた後は上昇に転じます
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
簡単には買ってもらえない買い手市場は、我々売り手にとってはアゲンストの風がひたすら吹いている状態です。しかし、アゲンスト(逆風)の風のときこそ実力が問われ、顧客が本当に価値を感じるものを提供すれば、買ってもらえます。しかし、これは裏を返せば、買い手にとっても同じで、景気後退に値上げラッシュとアゲンストの風が吹いているときこそ、何を買い、何を買わないか、買い方の真価が問われるのではないでしょうか
『マルチョン名言集・格言集』
鈴木敏文
人がお金を使うのは、それに見合う満足を得るためです。お金で満足を買う。そのとき、商品が媒介することもあれば、サービスが媒介する場合もあります。その満足のあり方こそがここに来て変わってきました。自分はどんなことに満足を感じるのかがハッキリしている人は、買い方の知恵を絞ることもできるのです