宮崎駿の名言集・格言集
宮崎駿
(引退記者会見での言葉)僕は何度もやめるといって騒ぎを起こしてきた人間なので、どうせまただろうと思われてると思うんですけど、今回は本気です
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
「おまえのところには悪人が出てこないな」っていうふうに言われますけど、悪人が出ないようにしてるんであって、僕は回復可能なもの以外は出したくないです。
本当に愚かで、描くにも値しない人間を、僕らは苦労して描く必要はないですよ!みんなヒーヒー言って、安い賃金で、肩を凝らしながら夜中まで灯りをつけてゴソゴソやってね、それで描きたくもないものをなんで描かなきゃいけないんですか。
僕は描きたいものを描きたいですよ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
映画を見ていただければ、わかると思っていますので(笑)。いろんな言葉にだまされないで、今度の映画も見ていただけたらと思います
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
観終わったときに、実に「ああ、映画を観た!」っていうような、そういう映画をつくりたいです。本当にそれだけですよ。「ああ、金を払って得した」とか「観に来てよかった」っていうような。観た人がちょっと元気になるとか、ちょっと気持ちが新鮮になったとか、そのくらいのところが僕らの狙い目だなあと思うんだけど、でも、そういう映画をつくるためには、やっぱり映像表現とか内容についても緊張感を失ってはいけないと思うんです。なかなかそういかないんで困ってるんですよ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ほんのわずかでもいいから、一作品ごとに試みるべきだと思っています。そういうことを放棄した途端に、僕らにとってのアニメーションはただの手段にすぎなくなって、そのなかにストーリーを説明するための手段であったり、自分の大したことのない言いたいことのための手段でしかなくなってしまって、どっかで退廃が起こると思うんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
女性が強くて美しいから主人公が多い
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
自分より経験のある人に尋ねることを積極的にしたらいいと思います。個人主義の時代というのは会社でも同じなのでしょうが、それが極端になると、わからないことを人に聞けないんですよね。一人で抱え込んでジタバタしている。ジブリの鈴木敏夫プロデューサーは還暦を過ぎていますが、知らないことがあれば相手が若い人であってもすぐに尋ねます。宮崎駿も同じで、決して自分一人では解決せず、「鈴木さん、これどうすればいい?」って聞ける人です
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
本当に大切なものは、iナントカじゃ手に入らない
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
あなたは消費者になってはいけない。生産する者になりなさい
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
現代を切り口にした映画をつくれという人の発言を聞いてるとね、なんかそれを観に行ったら励まされて「俺は東京で生きていくぞ!」って思うようなものを言いますけど、こんな東京の中で生きてると、そんな映画なんか作れっこないじゃないですか!作りたくもないですよ!うんと嘘を重ねて、つくることはできるかもしれませんけど、僕はそんな映画をつくりたいとは全然思わないですね
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
僕は本当のことを言いまして、あんまりメッセージ性っていうので映画をつくってはいなくて、もっと俗っぽいところで「わはは」と言いながら、本当はつくりたいなと思ってる人間ですから。もちろん真面目なものは真面目につくんなきゃいけないと思ってますし、子供のために作りたいとは思ってるんですけど
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ぼくには鉛筆と紙があればいい
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
目の前の子供に「生まれてきてくれてよかった」って言いたい気持ちがあるから映画を作ろうって思うんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
伝道の書に書かれてる突き抜けたニヒリズムっていうのは読んでてちょっと元気が出ました。黄泉の国に行ったら何もないよって、権謀も術策もないけど知恵も知識もない。だからおまえの空なる人生の間は自分のパンを喜びをもって食い楽しみながら酒を飲んで、額に汗して尽くせるだけのことを尽くして生きるのは神様も良しとしているんだっていう。すごいですねえ、旧約聖書っていうのはすごいものなんだなあっていうのを初めて知ったんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
希望を持って生きねばならぬ、という価値観は捨てた方がいいし、本当はこの世は生きるに値しない。でも子供に向かってそんなことは言えないので「とりあえず生きてみて下さい」と言うのが私の本音です
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
人に運命を委ねない
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ある程度の年齢に達しながら、仕事がいくらでも出来ると思いこんでいるのは、あきらかに老害がはじまっている
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
魔女の宅急便のときは、本当にみんな貧乏になっちゃって。作品の精度を上げようと思って、一枚あたりに手間がかかるようになると、能率が上がらないから貧乏になっちゃうんです。原画を描いていても給料が10万円にいかない子とかね、そういうのが出始めちゃった。本当にこのままのやり方でつくり続けるなら、ちゃんと待遇をしなきゃいけないなっていう。だけど、ちゃんとし待遇をすると絶対生産性が悪くなる。社員化なんかしたら生産性が悪くなるのは、もう目に見えてるんです。だけど、つくり続けるならそっちを選ばなきゃいけない
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
面白いものはこの世界にいっぱいある。キレイなものや、まだ出合ってないかもしれないけれど、いいこともいっぱいある。それを子どもたちに伝えたい。ただそれだけですね。映画の中じゃない。映画の向こうにいっぱいあるんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
今の若者たちに対して一つだけ安心しているのは、彼らが戦争では一番役に立たないタイプの人間だという事
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ある面倒くさいカットを外注のプロダクションがやってくれたんですよ。それがとてもよかったんです。だから、これはお礼を言った方がいいなと思ったから、なんかの拍子に電話がつながったとき替わってもらって「いやあ、とってもいいカットでした。どうもありがとうございました」って言ったらね、そのあとその人は泣いたって聞いて。別に泣かせるつもりで言ったわけじゃないですけど。ただそういう配慮がもう少しできたらなんかいいのになあと思いました
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ロクに人生経験も無いオタクを雇うつもりはない。火を表現するには火に触れないと駄目だ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
アニメーションに関しては、これまで手塚さんが喋った事、主張した事、みんな間違いです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
才能とは、情熱を持続させる能力のこと
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
自分が善良な人間だから、善良な映画をつくるんじゃないですよ。自分がくだらない人間だと思ってるから、善良な映画をつくりたいと思うんです。善良なことが自分の中じゃなくても、どっかにそういうものがあるんじゃないかと思う気持ちがなかったら、とても作品をつくれないわけです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
結局あの、本当に思うけど趣味持ってる奴は駄目ですね。全部アニメーションに吸い取られてしまった人間でないと
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
いまはニヒリスティック(虚無主義的)になるのが一番簡単な世の中なんです。そう思いません?誰でもそういうものを持ってるし、それが浅かろうか深かろうが、たぶん大抵浅いだろうと思うんですけど、ニヒリスティックになったり、ヤケクソになったり、刹那的になるってことを、いま、僕は少しも肯定したくない。それは自分に対する敗北ですよ。自分の日常生活がどれほど馬鹿げてて、もし自分の車に機関砲がついてたら周り中を撃ちまくりながら走ってるだろうと思っても
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
幸運と才能さえあれば、何とかなると思います
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
映画の奴隷になる
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
日本人は、要するに日本人の顔が嫌いだ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
黄金パターンは黄金パターンであっても、それを活き活きとできるかどうかなんですよ。男と女がいて恋をするなんていうのは、もう大昔からいくらでもやられてることでね、みんなすっかり見飽きたパターンですよ。それでも、やっぱり説得力を持ってて感動できる恋物語と、そんなもん勝手にすればっていう恋物語ができてしまう。それは作る側が、その恋という問題に対して、毎度おなじみだけど、どれほど真摯になれるかどうかでしょう。だから、僕はパターン化することについては全然恐れていません
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
漫画とかアニメーションばかり見ていると、基礎になるものがなくなる。基礎がトトロでは困る
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
誰かを楽しませなければ生きている意味がない
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
(エヴァンゲリオンは)3分と観られないですね。観るに堪えないです。僕はああいうもの、もういらないですよ。最初の絵コンテを見ただけで「エライこと始めやがったな、この野郎」って思ったんですけど、まあ終わってよかったですね。テレビシリーズのとき、庵野がどういう状態だったか聞いていましたから。机の横に布団敷いて、そこから出たり入ったりしてやってるっていうね。庵野のことだから、どうせ風呂入ってないんだろうなとか。それはもうわかりますよ。中身については、観なくてもいいんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
平和憲法というのは、それに対する光が差し込むような体験であったんです。これは今の若い日本人にはむしろ通じないくらいの大きな力だったんです。平和憲法というのは
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
これは本当に面白い話ですけど、奥日光(栃木県)の山中に小さな湖が幾つかあるんですけど、ぼくらが学生の頃そこへ行くとね、この奥に分け入って行くとまだ誰もたどり着いたことのない湖がある―という噂があるとかね。まことしやかに言われたもんです。何でたどり着いたことないのに噂になるんだと。(爆笑)―それはね、願いなんですよ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
「タタラ者」と言ったり「タタラ師」と言ったりした山の中の製鉄民、製鉄集団の話にずっと前から興味があったんです。製鉄の話自体は古いものなんです。「太陽の王子(ホルスの大冒険)」を作った時に「鍛冶屋を出そう」と言ってね
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
「応仁の乱」なんてわけのわからない戦でしょ。そういうことも含めて、映画で作られ来た時代劇では収まらない世界がそこにあるから、それを作ってみたいなと思ったんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
室町期は充分世知辛い時代ですよ。要するにルール無視の時代になったわけですから。鎌倉まではルールがあったんですから。それが無くなって日本人の行動原理が損得だけで動くようにになってね、ちょっと上から見るとこいつ何考えてやってるんだろうというのが良く分からないのが『太平記』の世界だから。皇国史観でくくると必ずはみ出すものがあってね
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
僕はやっぱり、やっていけないことはやっていけいないんだということでしかないんじゃないかと思います。他国を自国のための犠牲にして侵略することは、絶対やってはならない。どんな理由をくっつけても、どんなに美化しても美化しきれない。その原則だけは絶対守るべきであると思います。侵略してはいけないんです。それで、私たちは島国ですから一番やりやすいはずです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
人間というのは空間に棲んでいるんだから、人間同士の関係だけでドラマを作っていればいいのではなくて、そこにある季節とか天候とか時間とか、そういうものを含めて、それが世界なんだから。太陽の光もそうだし、風もそうだし、雨もそうだし、そういうものも含めて世界を描かなければいけない
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
ぼくはもう、一人の個人としてはもうだいたい先が見えたなという感じになってます。このまま仕事を続ければうまく行って手塚(治虫)さんか藤子(F・不二雄)さんの年令で死ぬだろうなって気がするんです。そうなりたくないから、「これを最後にしたい」って言ってるだけでね、他のこともやりたいから。アニメーションだけやって「あーっ忙しい」とか「クソーッ」とか言いながら死ぬのイヤですから
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
とにかく、世界全体―とは言いませんが、ちょっと不景気になったくらいで日本人がこんなに自信を失うのか―というくらいに情ない時期にですよ、ぼくらがこの映画を作るのなら、やっぱり自分たちがぶつかっている問題の本質に立ち向かっていく作品を挑まなかったら、今までの十年がどっかでいい加減になるな、と思ったんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
人間は残酷なもの、残虐なものを自分たちの世界から排除したいと思ってヒューマニズムとか法律とか色んなものを作り上げて来ましたけども、実は自然界そのものが残忍なものなんですよ
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
僕は、沖縄は日本と中国が両方仲良くするところになるといいと思います。それが一番ふさわしいです。そして交易する。非常におおらかな心を持っている人たちですから、ちゃんとやっていけると思います
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
100年や200年の短い歴史よりももっと長い、何億年にもつながる歴史をアニメーションは描いたほうがいいと思っています
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
自然というのは美しくてとてもいいものであると同時にとても凶暴で恐ろしいものなんですよ。残忍なものだと思うんです。この個体とこの個体がどうして生き残るかというと、こいつはたまたま何かに喰われたとか、樹が倒れて来て死んだとか、残忍でしょ? そういう不条理なもの、あるいは意味もなく突然抹殺するものに対して「残忍」とか「野獣のような」とかそういう形容詞を作って来たんですね。大した野獣なんて日本にはいないのにね。「人間のように残酷だ」という形容詞は使わないですよね。実は人間の方が残酷なのに
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
15年に渡る日本の戦争は、惨憺たる経験を日本人にも与えたんです。300万人の死者です。この経験は、多くの、つまり私たちのちょっと上の世代にとっては忘れがたいことです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
(文部科学省が、すべての人文社会科学を廃止する方針を打ち出したことについて述べた言葉)歴史というものに対する感覚がひどく鈍くなっているんだと思います。いま、歴史のある場所にいるんだという感覚が鈍くなっていて、このままずっと続くんだろう、みたいな感じがこの国に蔓延しているんだと思いますね
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
日本人であるということは僕にはよくわかりません。わかりませんが、本当の必要な知恵は、世界の隅っこでひそやかにいようというのが一番正しいと僕は思っています
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
つまり僕はアメリカに非常に大事な友人たちがずいぶんいるんです。極めて誠実な、本当に友情に厚い友人ですが、アメリカの文化は僕は好きではありません。アメリカの生活様式も 日本に多く浸透している色々な生活のやりかたも、基本的に好きじゃない人間なので、そういう色眼鏡だけで見てしまいます
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
何か、世界がもっと根元の方でみしみしと悪くなっていくようです。ですから、アニメーションのことだけ論じてもしょうがないんじゃないかなと思います
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
もっと前だったら能天気なものを作った筈なんです。それが「ナウシカ」なんていうこんがらがった作品を作り始めたのは、時代がこんがらがって来てその結果なんだとぼくは思ってるんですけどね。「自然は大切です」とか「宇宙船地球号」とかね、そういう甘い言葉で括れるほど単純な問題ではないんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
日本ということに限定しなくてもいいんですが、人間にとって自然というのはどういう意味を持っているんだろうと。「自然」という言葉は非常に曖昧ですけれども、要するに人間の周りにまだ残っている他の生物ですね。動物たちだけじゃなくて、たくさんの植物たちも…そういうものの持っている役割にもっと光を当てようということです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
いつでも、どうしてこれが流行るのか、よくわらかないものが流行ります。それもいろいろあっていいんじゃないかと僕は勝手に思っています
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
アニメーションは、いろいろな作品が考えられますが、今、私が作ろうとしている作品は、こんな小さな毛虫の話です。
指でつつくだけで死んでしまいます。この小さな毛虫が葉っぱにくっいている生活を描くつもりです。
それはアニメーションが生命の本質的な部分に迫ったほうが、アニメーションとしては表現しやすいのではないかと思っているからなんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
平和憲法というのは、占領軍が押し付けたというよりも、1928年の国際連盟のきっかけにもなった不戦条約の精神を引き継いでいるもので、決して歴史的に孤立しているものでも、占領軍に押し付けられただけのものでもないと思うんです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
僕がイギリスのブリストルにある、アードマン・スタジオのスタッフと交流したときに、彼女たちがサインしてくれとDVDを持ってきました。完全な海賊版でした(笑)。どういう風になっているのかわたしには見当も付きません
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
こんな地震だらけで火山だらけの国で、原発なんてもってのほかです
『マルチョン名言集・格言集』
宮崎駿
この水と緑と、資源と言ったらコメが穫れるくらいです。でも今僕らがやっている生活は、他所からかきあつめてきて、それを使い尽くしていくという、そういう生活です。それは長く続かないでしょう