菜根譚に関する名言集・格言集
菜根譚
人柄は事業の基礎である。かつて基礎が固まらないのに棟上(むねあげ)した家が長持ちしたことはない
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
町の俗人と付き合うより、山に住む老人を友達に持つ方が良い。立派な家の偉い人に会うより、あばら家に住む庶民と交際する方が良い。巷での世間話を聞くのは、木こりや牛飼いの歌を聞く方が良い。現代人の失敗や功績を話し合うより、昔の賢人や聖人の言行を話した方が良い。つまり、朱に交われば赤くなるという喩えがあるように、俗人の愚痴や成金の自慢話、一過性の経験談や一喜一憂する大衆の話は、害あって利なし。言い換えれば、活人は愚者に学び、愚者は活人に学べず、ということなのだ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
人の気づかない細事についてこそ、行いを慎むべきだ。報恩を期待できない相手にこそ、恩を施すべきだ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
引退(引き際)は全盛時代に行ない、職務(椅子)は取り合いの無い地位を引き受けなさい
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
身の処し方は高級官僚のそれ以上で、学問や教養は「白雪の曲(高尚とされる琴の曲)」以上であっても、その人が本来もっている人間性以上を発揮していなければ、結局は私利私欲の血気にはやった行いでしかなく、技能も付け焼刃でしかない。つまり、世渡りの術も教養も最高だとされている人は、最初から備わっている人徳以上に自分を磨き上げていないと、ただの付け焼刃をなってしまうということで、どんな人でも素養を磨き上げることが大事だということ。言い換えれば、活人は自分の強みを知って、強みを活かしている人材のことだ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
物事は焦っても急き立ててもハッキリしない事があるが、ユッタリと構えれば自然とハッキリする明らかになることもある。とにかく、事を急ぎ過ぎて相手を怒らせてはならない。相手を操ろうとしたら反抗するが、自由にさせれば思い通りに動く者もいる。とにかく、事を焦って意固地にさせてはならない。つまり、時間というものは必ずしも自分と相手が同じ価値で動いているわけではないので、事を確実に成し遂げるには時間の緩急を使い分けることだ。言換えれば、活人は以下なる時でも、観自在、自由自在であれ、ということ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
ふとした思いが鬼神の掟を犯し、ふとした一言が世界の平和を破り、ふとした出来事が子孫に災いを及ぼす事がある。細心の注意を心がけなさい。つまり、極めて些細な事が、一生後悔するような大事になることがあるから、人生に油断は禁物だということ。言い換えれば、活人は何事にも慎重であれということ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
水は波が無ければ、自然と静かに定まり、鏡は曇らなければ自然と事実を映す。
だから、人の心はあえて清らかにすることはない。
心を曇らすものを取り省けば、本来の清らかさが自然と現れる。
同様に楽しみを外に求める必要はない。
心を苦しめるものを取り省けば、本来の楽しみは自然とそこにある。
つまり、人間の心はムクなので、汚れないようにしていれば良いので、綺麗にしようとする必要はない、ということ。
言い換えれば、活人は鍛え清めるというようより、汚れないことが一番なのだ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
他人の過ちには寛大であれ。しかし、自分の過ちには、厳しくなければならない。自分の苦しみには歯をくいしばれ。しかし、他人の苦しみを、見過ごしてはならない
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
この世はけっして、けがれてもいないし、苦しみの海でもない。そうさせているのは、自分自身の心なのだ
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
静寂な環境のなかで、得られる心の静かさは、ほんものの静かさではない。活動のなかで、心の静かさを保ってこそ、最高のあり方を体得した者といえよう
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
自分を反省する人にとっては、体験することのすべてが、自分を向上させる栄養剤となる
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
かりに悪事をはたらいても、人に知られることを恐れているなら、まだ見所がある。せっかく善行を積んでも、早く人に知られたいと願うようでは、すでに悪の芽を宿している
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
幸福は求めようとして、求められるものではない。常に喜びの気持ちをもって暮らすことこれが幸福を呼びこむ道である
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
人が世の中を生きてゆく時には、自分から一歩をゆずることが、よりすぐれた道である。この一歩をゆずることが、それがそのまま、次の一歩を進める根本となる
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
人目につく所でわざわいを受けないようにしたいと思ったら、まず人目につかない所で、罪を犯さないように心がけるべきである
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
おいしい食べ物は、自分の分を三分ぐらい減らして、相手に譲ってやる。このような心がけこそ、この世を生きていく上で、一つの極めて安らかで、楽しい方法である
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
太陽が沈んでしまっても、それでもなお夕映えは美しく輝いている。だから、人生の晩年に当たって、君子たるものは、さらに精神を百倍にも奮い立たせて、りっぱに生きるようにすべきである
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
彼が富の力でくるならば、私は仁の徳をもって対抗し、彼が名誉でくるなら、私は正しい道をもって対抗する
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
人の過失をとがめる人は、心を動かすごとに、それがすべて自分を傷つける、刃物となる
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
成功は常に苦心の日に在り。敗事は多く得意の時に因ることを覚えるべし
『マルチョン名言集・格言集』
菜根譚
人間関係では、好き嫌いの感情を、表に出し過ぎてはならない。善悪や賢愚を問わず、みな受け入れていくだけの、包容力を持ちたい