芥川龍之介に関する名言集・格言集
芥川龍之介
要するに莫迦(ばか)な女は嫌いです。ことに利巧だと心得ている莫迦な女は手がつけられません
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
良心は道徳をつくるかも知れぬ。しかし道徳はいまだかつて良心の「良」の字を創ったことはない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
われわれを支配する道徳は資本主義に毒された封建時代の道徳である。われわれはほとんど損害のほかに、何の恩恵にも浴していない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
物質的欲望を減ずることは、必ずしも平和をもたらさない。我々は平和を得るためには、精神的欲望も減じなければならない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
眠りは死よりも愉快である。少くとも容易には違いあるまい
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
人生は一行のボオドレエルにも若かない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
どうか英雄とならぬように。英雄の志を起こさぬように力のないわたしをお守りくださいまし
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
理想的兵卒はいやしくも上官の命令には絶対に服従しなければならぬ。絶対に服従することは絶対に責任を負わぬことである。すなわち理想的兵卒はまず無責任を好まなければならぬ
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
暴君を暴君と呼ぶことは危険だったのに違いない。が、今日は暴君以外に奴隷を奴隷と呼ぶこともやはりはなはだ危険である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
最も賢い生活は一時代の習慣を軽蔑しながら、しかも、その又習慣を少しも破らないように暮らすことである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
あらゆる社交はおのずから虚偽を必要とするものである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
キリストはみずから燃え尽きようとする一本のローソクにそっくりである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
危険思想とは常識を実行に移そうとする思想である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
政治家のわれわれ素人よりも政治上の知識を誇りうるのは紛紛たる事実の知識だけである。畢竟某党の某首領はどういう帽子をかぶっているかというのと大差ない知識ばかりである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たものである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
人生は落丁の多い書物に似ている。一部を成すとは称しがたい。しかし、とにかく一部を成している
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
完全に自己を告白することは、何びとにも出来ることではない。同時にまた、自己を告白せずには如何なる表現も出来るものではない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
周囲は醜い。自己も醜い。そしてそれを目のあたりに見て生きるのは苦しい
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
創作は常に冒険である。所詮は人力を尽した後、天命に任せるより仕方はない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
我々を走らせる軌道は、機関車にはわかっていないように我々自身にもわかっていない。この軌道もおそらくはトンネルや鉄橋に通じていることであろう
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
忍従はロマンティックな卑屈である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
天才とは僅かに我々と一歩を隔てたもののことである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
芸術は何ものの支配をも受けない、芸術のための芸術である、従って芸術家たるものは何よりも先に善悪を絶した超人でなければならぬ
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
我々のもっとも誇りたいものは我々の持っていないものだけである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
もっとも賢い生活は一時代の習慣を軽蔑しながら、しかもそのまた習慣を少しも破らないように暮らすことである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
眠りは死よりも愉快である。少くとも容易には違いあるまい
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
革命に革命を重ねたとしても、我我人間の生活は「選ばれたる少数」を除きさえすれば、いつも暗澹(あんたん)としている筈である。しかも「選ばれたる少数」とは「阿呆と悪党と」の異名に過ぎない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
宿命は後悔の子かも知れない。...或は後悔は宿命の子かも知れない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
文章の中にある言葉は辞書の中にある時よりも美しさを加えていなければならぬ
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
経験ばかりにたよるのは消化力を考えずに食物ばかりにたよるものである。同時に又経験を徒らにしない能力ばかりにたよるのもやはり食物を考えずに消化力ばかりにたよるものである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
子供に対する母親の愛は最も利己心のない愛である。が、利己心のない愛は必ずしも子供の養育に最も適したものではない。この愛の子供に与える影響は...少くとも影響の大半は暴君にするか、弱者にするかである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
奴隷廃止と云うことは唯奴隷たる自意識を廃止すると云うことである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
完全なるユウトピアの生まれない所以は大体下の通りである。...人間性そのものを変えないとすれば、完全なるユウトピアの生まれる筈はない。人間性そのものを変えるとすれば、完全なるユウトピアと思ったものも忽ち又不完全に感ぜられてしまう
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
輿論は常に私刑であり、私刑は又常に娯楽である。たといピストルを用うる代りに新聞の記事を用いたとしても
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
人生は落丁の多い書物に似ている。一部を成すとは称し難い。しかし兎に角一部を成している
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
あらゆる社交はおのずから虚偽を必要とするものである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
恋愛の徴候の一つは彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
我々はあらゆる女人の中に多少のマリアを感じるであろう。同時に又あらゆる男子の中にも...。いや、我々は炉に燃える火や畠の野菜や素焼きの瓶や厳畳に出来た腰かけの中にも多少のマリアを感じるであろう
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
最も賢い処世術は、社会的因襲を軽蔑しながら、しかも社会的因襲と矛盾せぬ生活をすることである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
人生は常に複雑である。複雑なる人生を簡単にするものは、暴力よりほかにあるはずはない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
芸術のための芸術は、一歩を転ずれば芸術遊戯説に墜ちる。人生のための芸術は、一歩を転ずれば芸術功利説に堕ちる
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
強者は道徳を蹂躙するであろう。弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。道徳の迫害を受けるものは常に強弱の中間者である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
結婚は性欲を調節する事には有効であるが、恋愛を調節する事には有効ではない
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
道徳の与える恩恵は、時間と労力の節約である。道徳の与える損害は、完全なる良心の麻痺である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
女人は、我々男子にはまさに人生そのものである。即ち、諸悪の根源である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
恋愛はただ性欲の詩的表現をうけたものである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
天才の一面は明らかに醜聞を起し得る才能である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
我々人間の特色は、神の決して犯さない過失を犯すということである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
好人物は何よりも先に、天上の神に似たものである。第一に、歓喜を語るに良い。第二に、不平を訴えるのに良い。第三に、いてもいなくても良い
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
あらゆる神の属性中、最も神のために同情するのは神には自殺の出来ないことである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
文を作るのに欠くべからざるものは、何よりも創作的情熱である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
人間的な、余りに人間的なものは大抵は確かに動物的である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
古人は神の前に懺悔した。今人は社会の前に懺悔している
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
わたしは二三の友だちにはたとい真実を言わないにもせよ、嘘をついたことは一度もなかった。彼等もまた嘘をつかなかったら
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
道徳は常に古着である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
天才の悲劇は「小ぢんまりした、居心地のよい名声」を与えられることである
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
女人は我々男子には正に人生そのものである。即ち諸悪の根源である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
忍従はロマンティックな卑屈である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
われわれを恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忙である
『マルチョン名言集・格言集』
芥川龍之介
幸福とは幸福を問題にしない時をいう