井上靖に関する名言集・格言集
井上靖
人間は自分が価値があると信じた仕事に全力を挙げて没入すべきであり、ただそうすることだけに価値があるのかもしれない。私は今日、人間の仕事というものについてそうした考えを持っている
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
仕事や努力が適正に評価され報われるというようなことは、その人その人の持つ運であって、世の中にはりっぱな仕事をしても報われない人は沢山いるはずである。人間の生き方というものは、おそらくそうしたこととは全く無関係なものであろう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
一生の仕事が無駄になった人が世の中にはたくさんいる。私たちの今日の文化は、そういう“尊い犠牲”の上に成り立っている
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
私が一貫して描いてきたのは『仕事に没頭する人間の孤独』ですよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
上村(春樹)君、柔道とはね、最後は練習量が決するよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
日本が国際化するために小説家として自分ができる国際貢献は、日本の本を世界の人々に読んでもらい、日本を理解してもらうこと
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
(旭川で生まれたことについて)私は誰よりも恵まれた出生を持っていると思った
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
期待していただいたのに、力及ばず、申し訳ない
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
父に世話になろうがなるまいが、たとえ小さい時棄てられたとしても、それでもなお、子供は父というものにかばわれているのである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
聞き取れるか取れないかの声で、救けてくれ、と言った
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
夜毎、空には神秘な星の光が輝き、地上には正しく生きることを考え、悩みながら人間が生きている!
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
本当のことを平気で言える相手もなかったとしたら、お前はこれまでの長い一生を、何のために生きて来たか判らないことになる
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
本当のことを言うことで、本当のことを言う相手を持つことで、お前はこの世に生きて来たことを肯定しようとしている。自分の人生に意義を見出そうとしている
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人生がたった一年しか残されていないんなら、おれは本当に妥協なく生きてみたい。本当に会いたい人に会いたい。本当に話したい人と話したい。本当にやりたいことをやりたい。本当に行きたいと思うところへ行きたい。本当に見たいと思うものを見たい。一体、自分はこれまで何をしていただろう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間のやることに結末などはつけられないのだ。いつだって、中途半端なのだ。しかし、それでいいではないか。そもそも結末をつけようというのが、おこがましい限りだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
現在、君はもう、昨日までとは違った新しい現実の上に立っている。前穂の氷の壁よりも、もっと冷酷な地盤に立っている。よく覚悟しておくことだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間が一生を生きるには、その人生行路に於(お)いて、点もあれば、画(かく)もあれば、鉤(かぎ)もあれば、戈(ほこ)もあると思う
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
「養之如春」(これを養う春の如し)──何事であれ、もの事を為すには、春の陽光が植物を育てるように為すべきだという意味である。
“これを養う”の“これ”には何を当てはめてもいい。
子供を育てることも、愛情を育てることも、仕事を完成することも、病気を癒すことも、皆確かに、あせらず、時間をかけてゆっくりと、春の光が植物を育てる、その育て方に学ぶべきなのである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
なろう なろう あすなろう 明日は檜(ひのき)になろう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
自分に克(か)って机に向かうんだな。入学試験ばかりではない。人間一生そうでなければいけない
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
どうせおだましになるのなら、なぜもっとむごく、とことんまでおだましになりませんでしたの。女は男のうそによっても、けっこう神にまでなれるものでございますのに
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
女というものは、夫が何をしていてもいいんです。ただ、それに協力して、いつでも夫と一緒にいたいんです。愛情というものはそういうものよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
大体、人間というヤツは、年齢をとるとロマンティックになるよ。若い者はロマンティックだなんて笑うが、あれは本当は嘘だ。若い時は、驚くほど現実的だよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
克己(こっき)という言葉を知っているか。克己とは自分に克(か)つことだ。非常に難しいが、人間が他の動物と違うところは、誘惑や欲望と闘って自分に打ち克つことができるという点だ。勉強するも克己、仕事をするのも克己、みな克己だ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間の幸せというものは、しみじみと、心の底から、ああ、いま、自分は生きているということを感じることだな。そうすれば、自分のまわりのものが、草でも、木でも、風でも、陽の光でも、みんな違ったものに見えて来る
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間は、何か目当てがないと生きて行けないのだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
結婚ということは、本来一種の当てものみたいなものです。充分調べて、これならいいと思って行ってもうまくいかないこともあれば、不承不承で結婚したのがうまく行く場合もある
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
女は美しく装うことによって、自分以上の力を持つものでございます。女というものを、神様はそのようにお造りになっていらっしゃいます
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
「あすは檜(ひのき)になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも、永久に檜にはなれないんだって!それであすなろって言うのよ」「僕だけかな」「何が?」「あすなろなのは!」「だって貴方はあすなろでさえもないじゃありませんか。あすなろは、一生懸命に明日は檜になろうと思っているでしょう。貴方は何にもなろうとも思っていらっしゃらない」
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
女は好きな人と結婚しなけりゃだめよ。好きな人だったら、その人のために、どんな苦労したって、後悔しないと思うの。お金も、地位も何も要らない。大切なのはその人が好きだってことね
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間の苦しみの中で、猜疑心という奴が一番苦しいものかな。火刑(ひあぶり)よりも磔(はりつけ)よりも苦しいかもしれないな
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人生は所詮(しょせん)克己(こっき)の一語に尽きる
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
すべての子供にとって父親というものは常に完全でなければならぬもので、ここに子供と父親の悲劇の根源はあるようである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
旅から苦難が消えてしまったといっしょに、旅情の宝石もまた消えてしまったのである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
百万の富を抱いても、一生涯に少ししか費わなかったら、これは問題なく貧乏人です
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
友情というものは、お互いに相手に対する尊敬と親愛の念の絶えざる持続がなければならぬものである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
結婚して何年かすると、みんな相手が古ぼけて見えて来るものだ。なぜ、自分はこんな相手と結婚したんだろう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
愛とは自分の相手に対するものだ。問題は、それをきびしく守るかどうかということだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
どうやら幸福というものはひどく平凡なことの中にある。静かな眼、おだやかな心、健やかな体、平穏な日々そうした状態以外の何ものでもないらしい
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
借金しようが、泥棒しようが、一生涯にたくさん金をつかっちまった奴が、やはり金持ちと呼ばれるべきでしょう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間というものは、自分が恩恵を受けたたくさんのことを、それを思い出そうとしないと思い出さないものである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
若い人たちはもっと積極的に一期一会の精神を、日々の生活の中に生かすべきである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
どんな幸運な人間でも、一度は死にたい程悲しくて辛いことがある
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間何をしてもいいが、あまり自分を不幸にしてはいけない
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
地球上で二人が顔を合わせたら、そこには一つの約束がある。何だといったら相手の立場に立って物を考えよう。「仁」ですね。いわゆる思いやりです
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
万事、焦ることはない、ゆっくりやればいつか事は成る
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
年齢というものには元来意味はない。若い生活をしている者は若いし、老いた生活をしているものは老いている
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
自分で歩き、自分で処理して行かねばならぬものが、人生というものであろう
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
幸福は求めない方がいい。求めない眼に、求めない心に、求めない体に、求めない日々に、人間の幸福はあるようだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
自分が歩んできた過去を振り返ってみると、何とたくさんのすばらしい、一生に一度の出会いがあることか
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間というものは、生きているということに多少の意義がないと、生きていけないものですよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人生というものは、本当は金ではないと思うんですよ。しかし、金という目標を設けておくと、恐らく生き易いですね
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
これから何年、何十年生きても、おそらく人生というものなど解りっこないに違いない。ただ、そうした解らない人生というものの終局点に立ったとき、人生を肯定する立場に立っていたい
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人間はだれでも、自分の一生を成功だとは考えないまでも、失敗だとは思いたくない
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
人生は使い方によつては充分長いものであり、充分尊いものであり、充分美しいものである
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
これまでと全く違った新しい人生というのは、十五年ぐらいかけてチャレンジすると、かなり達成できるものなんですよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
何でもいいから夢中になるのが、どうも、人間の生き方の中で、一番いいようだ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
愛が信じられないなら、愛なしで生きてごらん。世の中が信じられないなら、世の中を信じないで生きてごらん。人間が信じられないなら、人間を信じないで生きてごらん。生きるということは恐らく、そうしたこととは別ですよ
『マルチョン名言集・格言集』
井上靖
努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る