中野信子に関する名言集・格言集
中野信子
「生物的快楽のセックス」と「報酬的快楽の愛情」と、どちらも同じ快楽物質のドーパミンが出るために混乱しているのですが、セックスと愛情は別ものです。切り離して考えなくてはなりません。そして、多くの動物は性行為だけあれば十分なんです
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
「生物的な快楽」とは、おいしいものを食べたり、セックスをしたときに得られる直接的な快楽です。「報酬的な快楽」とは、農作物を育てたり受験勉強をするなど、ある目的を達成するため努力しているときに得られる快楽です。ランナーズハイなどもこれに当たります。そして、報酬的な快楽のほうが、直接的な快楽より強いんです。よく、「ゲームにハマっていてご飯を食べるのを忘れていた」ということがありますが、それは食欲によって得られる快楽をゲームが代替しているからなんですね。そして、こうした報酬的な快楽のなかでも特に強いのが“自分語りの快楽”です。SNSなどで自分の行動や考えを書くと世界中の人から「いいね!」などと肯定されます。こうした社会的報酬はセックスの快楽よりもすごく大きい。今は少子化が問題になっているので、本来ならばもっと性欲を発揮してもらわなければ困るのですが、現代はこうした強い快楽があるので、皆さんセックスをしなくなっているのではないでしょうか
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
女性は男性より、心を平穏にするセロトニンの量が少なく、損害回避傾向が高めです。損害回避傾向がよい方向に働くと、「後で困らないように前もって片づけよう」という計画性につながりますが、悪い方向に働くと、「もし失敗したらどうしよう」といった不安から逃れるために別のことを始めたりします。そのときは自分を納得させるため、何か意味ありげなタスクに取りかかることが多い。切羽詰まると急に部屋の掃除をしたりするのも、そのせいです
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
朝に目覚めるときにはノルアドレナリンという物質が出ています。ノルアドレナリンは戦うための物質で、血糖値や心拍などを上げて、闘争できるように体を整えてくれます。これが出ているときは、やる気も高い。だから朝は、ちょっとたまっている嫌な仕事を片づけるのにぴったりです。ノルアドレナリンの効果があるのは、目覚めてから3時間くらいまで。その間にハードルの高い仕事にチャレンジしてください
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
朝早くすっきり目覚めるには、夜更かしせずに早めに寝ることが大事です。その鍵を握るのは、睡眠物質メラトニン。これが多いと眠りにつきやすくなりますが、メラトニンは朝に光刺激を受けて15時間後から増えてきます。早起きのためには、まず前日の朝にきちんと光を浴びて、メラトニンを増やすサイクルをつくることが大切。それが夜の眠たさを誘い、いい睡眠を得ることができ、翌朝の気持ちいい目覚めにつながっていきます
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
男性の脳と女性の脳は構造的に違います。たとえば言語のコミュニケーションに関係する上側頭回は、女性のほうが大きいという傾向があります。上側頭回が発達していると、人とコミュニケーションを取ることで満足を得られます。つまり女性は、意味のないことでもおしゃべりしていることが癒やしになるのです。一方、男性は感情を引きずりやすく、むしろ孤独になることで癒やしを得ます
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
年齢を重ねても、記憶力そのものが落ちるわけではありません。記憶の容量を箱になぞらえると、何歳になっても箱の大きさは変わりません。ただ、加齢とともに入り口のところが狭くなり、情報が記憶の箱に入りづらくなります。つまり年を取ると記憶を引き出せなくなるというより、最初から覚えないようになるのです
『マルチョン名言集・格言集』
中野信子
脳は酸素要求量が多く、栄養もたくさん使います。体としては、なるべく脳の働きを抑えて酸素や栄養などのリソースを節約したい。そこで年齢を重ねるにつれて節約モードになります。節約モードに入ると、たとえば何かを経験しても、「これは重要なことではない」と注意を向けなくなり、記憶しようとしなくなります